脱サラ農業の人気が高い!メリット・デメリットと成功のポイント
- 2022.05.20
- 会社設立
サラリーマンを辞め、独立開業することを『脱サラ』といいます。脱サラをして開業するにはさまざまな方法がありますが、そんな中でも『農業』の人気が高まっているのです。では、脱サラ農業が人気の理由やその魅力はどのようなところなのでしょうか。本記事では、脱サラ農業のメリット・デメリットや、成功させるためのポイントをご紹介します。
脱サラ農業が人気の理由は『給付金』?
農業の後継者問題が囁かれている一方で、脱サラをして農業を始める人が増えているともいわれています。
では、なぜ脱サラ農業が人気になっているのでしょうか。その理由はなんと『助成金』。この存在が、脱サラし農業への挑戦することを後押ししているのです。
脱サラ農業を後押ししている『農業次世代人材投資資金』
『農業次世代人材投資資金』とは、以前は『青年就農給付金』と呼ばれていたものです。次世代を担う農業者となることを志向する者に対し、就農前の研修を後押しする資金および就農直後の経営確立を支援する資金を交付する助成金です。
研修を受ける就農希望者に最長2年間交付を行う『準備型』と、新規就農者に向けて農業経営を始めてから経営が安定するまで最長5年間交付を行う『経営開始型』があることが特徴です。
年齢や状況などといった対象条件はありますが、それらを満たしている人であれば交付を受けられるので、脱サラ農業における収入低下の心配を減らすことが可能といえるでしょう。
参考:農林水産省『農業次世代人材投資資金(旧青年就農給付金)』
脱サラ農業に向いている人の特徴
続いて、脱サラ農業に向いている方の特徴をご紹介します。
脱サラ農業に魅力を感じ、以下の特徴に当てはまっているのであれば、挑戦するチャンスかもしれません。
1.体力がある
まずは体力があることです。
農業は『体力勝負』です。とことん力を尽くして自然と向き合えるかが大切なポイントです。
また、農業は体が資本であるため、体調を崩さないよう、自己管理がとても大切です。
2.行動力がある
農業は試行錯誤の連続です。そして、作った作物に魅力を感じてお客様に購入してもらうために「いかに他のところの作物と差別化をするか」が重要になります。
差別化をするには『新しい品種へのチャレンジ』や『販路の開拓』など、チャレンジに挑める行動力がある人こそ、脱サラ農業に向いているといえます。
3.コミュニケーション能力がある
自由にのびのびと働けることは事実ですが、農業は他の農家さんやお客様とのコミュニケーションが必要不可欠な仕事です。
農家コミュニティならではの情報がある場合もあるので、周りと完全に関係を断って仕事をするのはむずかしいことだといえます。そのため、コミュニケーション能力がある人の方が脱サラ農業に向いているといえます。
4.ある程度の貯蓄がある
脱サラ農業してすぐに結果が出るとは限りません。そのため、最初のうちは貯蓄を崩して生活しなければならないこともあるでしょう。『ある程度収入が低くなっても、貯金を切り崩して生活していけるだけの貯蓄』をあらかじめ蓄えておく必要があります。
5.農業が好き
簡単に結果が出なかったり、天候に左右されたりと「一筋縄ではいかない」のが農業です。そのため、好きという気持ちがない人は頑張り続けられないといえるでしょう。
「人気だから」「稼げそうだから」と安易に考え、脱サラして農業に飛び込むのは危険です。上記で紹介した特徴を満たしていても「農業が好きだ」という気持ちがない方は、別の脱サラ方法を探すことをおすすめします。
脱サラ農業のメリット5つ
続いて、脱サラ農業の5つのメリットをお伝えします。
1.自分のペースで仕事ができる
会社員は、仕事をする場所や時間が会社によって決められていることがほとんどです。また、通勤に時間がかかることもあり、自由に使える時間はそれほど多くないのではないでしょうか。
対して農業は、自身も農場の近くに住むことができるため、そういった場合は通勤時間を考慮する必要がありません。
天候に左右される仕事であり、選ぶ作物や栽培手法によっては毎日面倒を見なければならない場合もありますが、作物によっては長い休暇が作れたり、自分で仕事と休みのバランスを決めることができるといえるでしょう。
自由な分、自己管理が必要になりますが「誰かに自分の働き方をコントロールされたくない」という方には合っているかもしれません。
2.自然に囲まれた環境で仕事ができる
『自然に囲まれた環境で仕事ができること』も脱サラ農業のメリットといえます。ビルに囲まれて季節がわからなくなるような環境をストレスに感じてしまう方にとっては、農業という職業は向いているでしょう。
四季の移り変わりを肌で感じられ、旬の食材を目一杯楽しめるところは、自然と近い場所で仕事をしている農業ならではといえるはずです。
3.人間関係のストレスから解放される
農業を始めると、周りの農家さんとの関係性は築かなくてはいけないものの、必要以上の人との関わりはなくなります。理不尽な要求や無駄なコミュニケーションによるストレスからは解放される可能性が高いでしょう。
「脱サラして人間関係をリセットしたい」と考えている方は、農業という選択肢を考えてみてもいいかもしれません。
4.結果がわかりやすい
作物の収穫量として目に見えて仕事の結果が出るところもメリットのひとつといえます。
5.日々発見がある
「脱サラ農業は、毎日同じことの繰り返しなのではないか」と思う方もいるでしょう。しかし、自然相手に仕事をする農業は、自分の思った通りに仕事が進むものではありません。
毎日新しい発見があり、自分が想像していなかった出来事に対して「どのように対処するか」を考えながら仕事に取り組む必要があるのです。
自分を成長させてくれる場としてぴったりだといえるでしょう。
脱サラ農業のデメリット4つ
続いては、脱サラ農業のデメリットをご紹介します。
プラス面とマイナス面のどちらも理解したうえで、脱サラ農業に挑戦するか考えるといいでしょう。
1.1年目の収入は少なくなる
脱サラ農業は『すぐに結果が出ないこと』がほとんどです。そのため、特に1年目に関しては「収入はほとんどない」と考えた方がいいでしょう。
そこを耐え忍び自分で収入を作れるようになれば、楽しさを感じられるかもしれませんが『すぐに収入に結びつかないこと』はデメリットであるといえます。
2.まとまった休みが少ない
自由に自分のペースで働ける反面、農業は作物の状況を毎日チェックする必要があるため『まとまった休みを取りにくいところ』がデメリットです。
会社員のように土日祝日の休みや大型連休があるわけではないので、この点で辛さを感じる方もいるでしょう。
とはいえ「農業は基本的に自由である」ので、休みたいときに休んでも問題ありません。ただし、すべて自己責任となることは覚えておきましょう。
3.体力的に厳しいこともある
農業は体力勝負であり、時には炎天下で作業をしなければならないこともあります。体力に自信がある方であっても「厳しい」「しんどい」と感じることもあるでしょう。
「楽しいことばかりではなく疲れてしまうこともある」という点は、他の仕事とも同じであり、デメリットであるといえます。
4.逃げ場がない
脱サラ農業といえば『田舎に移住して、脱サラ農業を始めること』が一般的であるといえます。田舎はコミュニティが狭いことが多く、逃げ場がないと感じてしまう方もいるのが事実です。
都会独特の「周りに対して興味・関心がない」という状態に慣れている方にとっては、その状況に慣れるまではデメリットと感じてしまうかもしれません。
脱サラを目指すなら
農業は国からのサポートも充実しており、脱サラして新規参入しやすい分野であるといえます。その反面、お伝えしたデメリットがあることも事実です。良い面だけを見て飛び込んでしまわないよう、じっくり考えて決断するようにしましょう。
ameri
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