ネットショップ開業の3つのメリットとより良いお店を作るための心得

ネットショップ開業の3つのメリットとより良いお店を作るための心得

独立したい方にとって、ネットショップの開業は開始しやすいビジネスの代表格です。「誰でも始めやすい」イメージのあるネットショップの開業にはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。開業するにあたって知っておきたいポイントを解説します。

【実店舗と比較】ネットショップで開業する3つのメリット

ネットショップの開業は副業からでも手軽に始められるため、近年人気が増しています。手軽なイメージのあるネットショップですが、開業するにあたりどのようなメリットがあるのでしょうか。ネットショップを開業するメリットで、代表的なものを3つ紹介します。

メリット1.開業にかかるコストが小さい

ネットショップを開業する最大のメリットは、「開業コストが小さい」点です。ネットショップの開業方法にはいくつかの種類があります。中には初期費用や月々のサーバー利用料が無料のサービスもあります。ネットショップの開業が初めてで、サイトの規模や魅せ方にこだわりがなく「まずは始めてみたい!」という方であれば、十分なクオリティが出せるでしょう。

無料のサービスを活用すればコストをかけずにネットショップの開業ができるので、リスクなく始められるのがメリットです。

メリット2.失敗したときのリスクが小さい

ネットショップを開業するメリットの2つ目は『失敗したときのリスクが小さい点』です。上記でも説明した通り、無料のネットショップ開設サービスを活用すればコストをかけずに開業ができます。さらに、月々のランニングコストもサービスによっては無料の運営も可能です。

自社商品がある場合など、在庫を持ってネットショップを運営するビジネスモデルもありますが、自社商品ではなく、他社が作った商品をセレクトして販売・運営ができるのがネットショップならではの魅力です。注文が入るたびにメーカーに発注する、無在庫での運営であれば、失敗してしまっても在庫を抱える心配がないため、リスクを最小限まで抑えられます。

メリット3.広い商圏で24時間営業ができる

ネットショップを開業する3つ目のメリットが『広い商圏で24時間営業できる点』です。

実店舗だと海外からのお客様にリーチをするのは難しいことです。それに対してネットショップであれば、インターネット環境があればどこの誰でもショップにリーチができるので、より広い商圏で営業ができます。

さらに、ネットショップは実店舗のように販売スタッフは不要なため、24時間365日休みなく運営が可能です。注文が入ったら、期間を決めて発送作業をすれば良いので「営業してなかったからお客様を取りこぼしてしまった」というこもとなく営業ができます。

【実店舗と比較】ネットショップで開業する3つのデメリット

ネットショップは手軽に始められるメリットがある一方、デメリットもあるのが事実です。開業してみると思うように顧客がつかない事態になるケースは少なくありません。手軽だからとネットショップを開業してしまう前に、デメリットについても理解を深めていきましょう。

デメリット1.接客による顧客獲得ができない

ネットショップで開業する1つ目のデメリットは『接客による顧客獲得ができない点』です。実店舗であればお客様一人ひとりに合わせた接客ができるため、似合うアイテムの複数販売が可能になったり、接客を通して想いを伝えられたりするため、ショップのファンになってもらいやすいのです。

それに対してネットショップは、お客様が気になったものだけを購入する販売スタイルなので、新規提案や想いを伝えられる機会があまりありません。そのため顧客の獲得が難しく、リピーターになってもらうためには相当な工夫が必要になります。

デメリット2.Webマーケティングの知識が必要

ネットショップを開業するデメリットの2つ目は『ある程度のWebマーケティングの知識が必要な点』です。

認知度のないサービスや商品を扱うネットショップを開業する場合、サイトに足を運んでもらえるような集客が必要になります。そのためには、ネット広告の利用も考えなくてはいけません。どのような方法で広告を出すのが効果的なのかを判断するためにも、Webマーケティングの知識は必要不可欠です。

さらには認知度の高いサービスや商品の取り扱いであっても、継続して購入してもらうためにはSNSでの発信やメルマガの配信などのアプローチが必要になります。「SNSは誰にでもできる」と思っていると、その難しさに心が折れかねません。ネットショップを開業する前に、初歩的なWebマーケティングの知識は身につけておいた方が良いでしょう。

デメリット3.商圏が広い分、ライバルも多い

ネットショップの開業に伴うデメリットの3つ目は『ライバルが多い点』です。

場所を問わず運営ができるネットショップは、その分競合も多いことを忘れてはいけません。実店舗であれば類似ブランドや近隣ブランドが競合になりますが、ネットショップであれば世界中のサイトが競合になります。ステイホームで巣ごもりせざるを得ない状況の中で、ネットショップの需要は増えています。そのおかげで成功をする人がいる反面、競争率が高くなっている実態があることも忘れてはいけません。

ネットショップでの開業に向いている人

ネットショップの開業に向いている人の特徴を3つ紹介します。

お店を開きたいけど、人と関わるのは苦手な人

ネットショップを開業するのに向いている人は『お店を開きたいけど、接客が苦手な人』です。

ネットショップは、デメリットでも説明した通り接客ができません。接客をして顧客獲得がしたい方にとってはデメリットですが、人と話したり、接客したりするのが苦手な人にとっては嬉しいポイントです。「提供するサービスや商品には自信があるけど、接客には自信がない」という方もネットショップに向いています。

インターネットやSNSが好きな人

インターネットやSNSが好きな人、得意な人もネットショップの開業に向いています。

ネットショップを運営してお客様を定期的に獲得するためにはインターネット広告やSNSの活用が必要不可欠です。元々知識がある方や、好きで日頃から使っている方であれば馴染みあるものなので、抵抗なく活用できるでしょう。

データを見たり試行錯誤したりするのが好きな人

データを見て試行錯誤するのが好きな方も、ネットショップを開業するのに向いています。

ネットショップは実店舗と違いどのユーザーが何度購入してくれたのか、どのようなものを購入してくれたのかをデータとして確認しやすいです。さらに、チェックされたものの購入に至らなかったケースもデータ化して見られます。そのため、今後どのような対策をしたら購入につながるのか試行錯誤しなくてはいけません。データを見るのが好き、試行錯誤が好きという方はネットショップを運営していくのに向いているでしょう。

【5ステップ】ネットショップを開業するための準備

ネットショップを開業するためにはどのような手順で進めなくてはいけないのでしょうか。5つのステップを紹介します。

STEP1.お店のコンセプトと売るものを決める

ネットショップはネット上での開設ですが、お店を持つことになることには変わりありません。まずはどんなお店にしたいのかコンセプトや販売物を決めましょう。

STEP2.商品の仕入れ先や在庫置き場を確保する

在庫を持って運営する場合、商品を仕入れ、在庫を保管しなくてはいけません。仕入れ先によって原価が異なることもあるので、いくつか仕入れ先をピックアップして比較検討をして選択しましょう。
また、在庫の管理方法で品質に影響が出てしまうケースもあるので、在庫を保管する場所についてもきちんと検討を重ねて選ぶようにしましょう。

STEP3.出店先を決める

どこのサイトに出店するのかを決めましょう。サイトによっては初期費用がかかったり、月々の利用料が割高になったりする場合もあります。まずは無料で始めたいという方は、きちんと規約をチェックして決めましょう。

より多くのお客様に見てもらうために『複数のサイト』で運営するという方法もありますが、ひとまず運営に慣れてくるまでは、一つのサイトに絞ったほうがトラブルも少なく運営できるでしょう。

STEP4.決済方法や決済代行サービスを決める

ネットショップでは現金でのやり取りができないため、お客様が安心して支払いできるよう、決済方法や決済代行サービスは信頼できるものを選びましょう。セキュリティの担保も同時に必要になります。決済方法やセキュリティにはコストをかけてでもきちんとしたものを選ぶようにしてください。

STEP5.配送方法を決める

配送方法も決めなくてはいけません。どのような方法で配送するのか、発送タイミングはいつかなどを事前に決めてサイトに掲載しておくことで、信頼できるサイトと思ってもらいやすいです。

ネットショップでの開業を成功させる3つの心得

ネットショップを開業して成功させるには、3つのポイントを抑えなくてはいけません。それぞれどのようなことなのか解説していきます。

心得その1.情報開示で安心感を与える

ネットショップは実店舗と違い、どんな人がどこでどんな想いでショップを開業しているのかが見えにくいです。そのため「このサイトで購入して大丈夫なのだろうか」と不安に感じる人が多いのが事実です。

安心して購入してもらうためにも、情報開示をして運営している自分がどんな人間なのか、どんな組織なのかを提示していきましょう。

心得その2.試行錯誤と改善を繰り返す

ネットショップを開業して成功する秘訣は、試行錯誤と改善の繰り返しが必要不可欠です。なぜ売り上げが伸びないのか、どうしたら伸びるのかをトライアンドエラーで常に改善していく必要があります。

心得その3.最後は『お客さまを想う気持ち』

ネットショップでお客様の顔が見えないとはいえ、いかに「お客様ファーストになれるか、お客様を想ってサービスを展開できるか」が重要になってきます。サイトの作り込み方、支払い方法、配送方法など、お客様に対してどのように提供したら心地よいと感じてもらえるかを意識した運用が必要です。

何より『誠実な対応』がリピーターを増やすことにもつながるので、

ネットショップの開業は大変だけど、それ以上の楽しさがある

ネットショップの開業は手軽で誰でもできるからこそ、競争率が高く、生き残っていくのが大変な業種でもあります。自分が提供できるものに自信がある方は、初期費用を抑えて提供できる『ネットショップ運営』がおすすめです。

日々試行錯誤を重ねて顧客獲得ができたり、売り上げが上がったりするのはやりがいを感じられること間違いなしです!独立してみたい方は、まず副業からでも始められるネットショップの開業に挑戦してみてはいかがでしょうか。

PROFILE

ちはる

大手IT商社でプロダクトプロモーション担当を経て、WEBコンテンツ制作会社に転職し、ライターとして所属。その後、独立し、現在はビジネス・不動産関連の記事を主に執筆。
元記事はこちら
アントレSTYLE MAGAZINE
https://entrenet.jp/magazine/32799/