事業再構築補助金、生半可な気持ちで臨まない方がいい
- 2023.07.26
- 補助金・助成金

2021年の補助金の目玉「事業再構築補助金」。
2022年度も継続することになりましたね。
コロナの社会を生き抜いていくため、新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、
又は事業再編という思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援する補助金。
コロナ対策の超目玉とあって、たくさんの応募がありました。
採択事業は一般公開していますが、本当に興味深いチャレンジが沢山見られました。
制度概要については、公式サイトをご覧ください。
事業再構築補助金 jigyou-saikouchiku.go.jp
ただ、世間的にはこの事業再構築補助金が非常にライトなもののように捉えられている気もしています。
私も数件の申請までの流れを見学させて頂きました。
その時に思ったことをここで紹介させてください。
※申請はやめておけ、ということではありません。
申請する場合は絶対知っておいた方がいい事としてまとめています。
そもそも申請自体まじ大変。自分でやるのは確実にムリゲー
まず、「コロナで売上が落ちていて、何か新しいことを始めると、お金もらえるんでしょ?」
的なノリで始めようとする方がいますが、悪いことは言いません。
そのノリでいるうちは本当にやめた方がいいです。
かなりがっつりとした事業計画書(上限Word10ページ)の作成が求められるのですが、その中で、
・現在の事業概要
・始める事業の概要
・なぜその事業を始められるのか(勝算はなにか)
・5年間の収支計画
・5年後に新事業が全体の1割以上の売上を占める計画を立てること
などなど、無数の必要条件を計画書に散りばめて、読む人に理解してもらわないといけません。
通過した計画書の内容を見ると、非常に精緻に情報を整理されていて、
「これはプロじゃなきゃ絶対無理だな…」と再確認いたしました。
自分でやれると思うこと自体、非現実的といっても過言ではありません。
悪いことは言いません。
絶対自分に変な期待をしないでください(笑)
着金されるのは、1年以上後になることも。自己資金・融資がないと始まらない
そして、そもそも採択された事業再構築補助金が口座に振り込まれるのはいつかご存じですか?
多少誤差はあると思いますが、ざっくり採択から1年半とかかかることあります。
「えーーー!!」って思いますよね?
僕は思いました。
でも、これは仕方ないのです。
実際の流れはこんな感じです。
①採択(補助金を受ける権利ゲット)
②交付申請(正式に補助金をもらいたいですという申しこみ) ①から1か月後
③交付決定(正式) ②から1か月後
④補助事業期間(交付決定から最大12か月)
⑤実績報告書提出
⑥確定検査
⑦補助金精算 ⑤~⑦で3ヶ月くらい
①~⑦トータルだと優に1年超えます。
この間のお金、つまり事業そのものをスタートさせている期間は、
自己資金か融資で賄う必要があります。
後からいただけるだけで、最初は自分のお金を持ち出さないと始められないのです。
とはいえ、事業再構築補助金が、ウィズコロナ時代の強い味方であることは一切の疑いもありません。
本気でその事業をやろうと思っている場合は、おおいに利用するべきだと思います。
国もそんな事業を待っています。
だからこそ、本気の事業しか応援しないようにハードル設定されていると思って、
ガチンコの準備していきましょう。
税理士さん・中小企業診断士さんなどで補助金のサポートをしている方もいらっしゃいます。
必ずプロに頼りましょう。
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