アントレ-一般社団法人とNPO法人の設立-一般社団法人の設立を検討しよう

8.一般社団法人とNPO法人の設立

01一般社団法人の設立を検討しよう

団体型の事業に適した法人

一般社団法人は比較的新しい法人類型である。従来の「社団法人」は、設立に際して許可を必要としたが、一般社団法人は一定の手続きを踏めば誰でも設立できるし、設立した後も行政から監督や指導を受けることがない。その手軽さゆえ、設立が増加している。
ちなみに一般社団法人の「一般」は、同時に誕生した「公益社団法人」と区別するための目印の役割を果たしている。公益社団法人は設立や運営に際して厳格なルールが存在しており、独立のための受け皿という点ではハードルが高い。

配当はできないが、事業内容は自由

さて、一般社団法人の性格を一言で表すと、「営利を目的としない活動を行う団体」ということになる。「営利を目的としない」と聞くと、事業を行えないように感じるかもしれないが、そのようなことはない。「営利を目的としない」とは、「利益分配を目的としない」という意味で、わかりやすく言えば「一般社団法人は、配当ができないだけで、あとは会社と同じ」である。なお、非営利という点ではNPO法人に近いが、NPO法人は動分野が特定されるのに対し、一般社団法人にはそうした限定がなく、どのような事業でも行うことができる。ただし会社は出資者が1人でも設立できるが、一般社団法人は社員(従業員という意味ではなく、社団を構成する人員のこと)が2人以上いないと設立できない。つまり一般社団法人は、複数の人間が運営することを要件としており、そこに参加する人全員の利益(共益)を追求するケースが多い。業界団体など、特定のテーマにもとづく団体が一般社団法人になるケースが目立つのは、こうした性格によるものだ。
この性格を起業・独立の受け皿として考えた場合、公益性や共益性の高いテーマにもとづく事業を、同じ理想や問題意識を有する他者とともに運営するケースに適しているといえる。

一般社団法人の設立フロー
一般社団法人の設立フロー

関連記事

8.一般社団法人とNPO法人の設立

ページの
トップへ
表示:スマートフォンPC