何をするのか? どの市場を選ぶのか?
事業プランは、図に示した「6W2H」の質問に対する回答というかたちで考えることができる。「6W2H」には、考えを進めるうえでの原則的な順番がある。図の上から下へと向かう。多くの場合は、「What?」から入って、次に「Where? Whom?」へと進む。反対に、狙う市場やターゲットを先に定めて、そこに提供できる商品やサービスを考案する方法もある。前者は動機先行型で後者は根拠先行型。マーケティング的には後者が有効だが、「What?」と「Where? Whom?」の2つを頻繁に往復してプランを深めていけば、どちらからスタートしてもかまわない。
「How to?」は扇のカナメ
さて、図の下のほうへと作業を移していこう。 残る「2W2H」のいずれも軽視できないが、中でも「How to?」は最重点項目だ。これによって上の3項目と下の3項目が結び付いていることが図からわかるだろう。言い換えれば「How to?」こそ、顧客がその事業の存在を知り、魅力を感じ、競争相手に対する優位性となる部分である。既存のビジネスや先行している人々より、一味も二味も違う事業にするための創意工夫がここに込められていなければならない。
最後に実施のためのプランを
プランの最後が「When?」「Who?」「How much?」である。事業を実際に稼働させていくための諸課題に取り組むわけだ。どんなにいい事業アイデアでも、実施のためのプランが甘ければ、「絵に描いた餅」になってしまう。実は、この点のツメが甘い人が少なくない。事業の継続に必要な資金はいくらか? その資金はどうやって用意するのか? また、スタッフが何人必要か? そのスタッフはどうやって集めるのか? これらは理想を語る部分ではなく、現実的で具体的な案が求められる個所である。
事業プランの立案に必要な要素「6W2H」