動機の強さは将来にわたっての財産
独立をしたい気持ちはあっても、それによって生じるマイナスの可能性を想像し始めると、不安はつきない。その重さに打ち勝つ力が動機である。
つまり、「なぜ独立するのか」「なぜ独立したいのか」「なぜ独立できるのか」などに対する、自分自身の回答である。この回答がしっかりしたものになれば、独立を決断する勇気も、それを準備するパワーも、その後の日々への自信も、自然とわき上がってくる。
自問自答を繰り返すうち、動機は「信念」に昇華していく。信念こそ独立人生最大の武器である。
きっかけ自体はささやかだっていい
もっとも、独立を考えるきっかけは、決して特別である必要はない。「予想以上に自分の仕事が評価された」「勤務先でつらい思いが続いた」「独立した人の話を聞いたら、自分でもやれそうだと思った」など、そんな、日常的なことを出発点にしてもいいのである。もちろん、壮大な理想の追求や社会的な義憤が契機でもいいし、勤務先の倒産など、やむにやまれぬ事情であってもいい。とにかく、独立の二文字が頭に浮かんだら、その可能性について考えてみて損はない。そのうえで本気になれるなら、今度は複数の視点で、自分自身を客観的にチェックしてみよう。
フローを活用して厳しめにチェックを
一方、元から独立志向が強い人も、同じように複数の角度で独立動機をチェックしてほしい。思い込みだけで独立を決めていた、などという気づきがあるかもしれない。どちらの人も、「独立動機固めのためのフロー」を活用してみよう。フローには、あえて何重にも関門を設けてある。動機が弱いまま独立してしまうと、ピンチに遭遇した時、いとも簡単にギブアップ、という事態になりかねないからだ。
独立動機固めのためのフロー