アントレ-個人事業主のための税金ガイド-給与所得者から事業所得者へ。税金の仕組みはガラッと変わる!

10.個人事業主のための税金ガイド

01給与所得者から事業所得者へ。税金の仕組みはガラッと変わる!

会社員と個人事業主の違いを知ろう

個人事業主
所得税 1年分の所得金額を翌年2月16日から3月15日までに確定申告する。確定申告とは自分で所得税を計算し、税務署に申告書を提出すること。納付も同時に行い、その期限は3月15日まで。会社員などとの大きな違いは1年分をまとめて納税する点
住民税 前年分の所得税の確定申告書をもとに計算されるため、税務署に申告書を提出していれば市区町村に申告の必要はない。納付は初回6月で年4回。会社員などとの違いは納付方法だけ
事業税 国内で個人事業を行う人が納税義務者で、前年分の事業所得を基礎に計算される税金。税務署に申告書を提出していれば申告の必要はない。290万円までは免税になる。税率は業種により3〜5%。納付は8、11月の年2回
消費税 原則課税、簡易課税、免税業者の3種類があり、前々年の課税売上高に応じてそのいずれかに判定される。前々年の課税売上高が1000万円以下なら納税義務はなく、1000万円超の場合は申告納税義務がある
会社員などの給与所得者
所得税 所得税は個人の所得に対してかかる税金で、1年間のすべての所得から所得控除を差し引いた残りの額に税率を適用し計算する。最高税率は45%。毎月の給料日に源泉徴収され、12月に年末調整で精算。年末調整とは、毎月徴収される概算税額を年末に扶養控除を始めとする各種の所得控除を加味し、正確な税額に調整する手続きで、確定申告の代わりをしている
住民税 住民税は前年の所得をもとに翌年6月から課税されるため、いわば1年遅れで徴収される税金。所得割と均等割があり、両者を合わせて税額が計算される。所得割は、所得額から所得控除を差し引いた残額に標準税率を乗じて算定。均等割は市区町村の人口によって差がある。住民税の納付は会社員などの場合、毎月の給与から天引きされる

年の途中で退職したら確定申告。税金が戻ってくる可能性は大!

あなたが年の途中で勤務先を退職し、その後、年内に再就職しなかった場合、あなたの給与所得は年末調整がされていない。そこで確定申告をすれば税金は確実に戻ってくる。勤務中、毎月天引きされていた所得税はあくまで概算前払いだし、当然、年末調整時に行うべき所得控除も考慮されていない。要は税金を払いすぎていたわけだ。
一方その年中に開業した場合は、給与所得と退職後に始めた事業所得を合算して確定申告することになる。
いずれにしても申告書には左上の「給与所得の源泉徴収票」が必要なので、元の勤務先からもらうこと。また退職金をもらった場合、左下の「退職所得の源泉徴収票」をもらう。退職金に関しては、元の勤務先に「退職所得の受給に関する申告書」を提出すれば課税関係は終了する。

給与所得の源泉徴収票
給与所得の源泉徴収票
退職所得の源泉徴収票
退職所得の源泉徴収票

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