独立したことで、仕事の内容は大きく変化したようだ。仕事の幅は広がり、内容は高度に、自分の裁量で進めることが増えた。それだけ責任は重くなったけれど、成果や評価がダイレクトに自分のもとに届くのでやりがいがあると感じている人も多い。
ハックマンらによる『職業満足度を高める5大原則』によれば、仕事に「やりがい」を感じるのは、1.スキルの多様性(どのくらいのレベルが要求されるのか)2.課業の完結性(仕事をどこまで任されるか)3.仕事の有意義性(自分の仕事が他人にどの程度影響を与えるか)4.自律性(どの程度自己裁量の余地があるか)5.フィードバック(仕事の成果がどの程度わかるか)だという。「今回の調査結果ではその5つの要素がすべてレベルアップしています。これは、独立が職業人としての満足度向上につながっている証拠。特に、4の自己裁量権の強さこそがアントレプレナーの最大の特質です。企業なら最大権限は社長にしかありませんが、それが持てる。その充実感と責任感は計り知れません」(藤井)
その結果、9割近くの人が「もう会社員には戻りたくない」と答えている。たとえ、収入が減っても責任が重くなっても、それ以上に得られるものが多いのだろう。「今は、普通に会社員をやっていて、自分に何の落ち度がないにもかかわらず、年収100万円以上カットされることもざらにある時代です。そのようななか、自分の裁量で仕事ができて、成功すれば収入も青天井。しかも充実感や充足感を得られるのは本当に幸せなことだと思います」(吉江氏)
もはや、「会社勤務=安定」とは言えない時代。自分の求めるものは何か?を考えると、おのずと答えは出てくるかもしれない。
先輩Voice
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