お店で独立を目指す人必読! いろんな業種で独立した先輩たちに立ち上げから運営まで全部聞いた!
OH! MY SHOP 先輩達の開業実録
注)記事内で表記されている金額はすべて取材時のものです。
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Vol.102, フランス家庭料理店
レ・リヤン  の場合
開業のノウハウ
インタビュー

1. 資金調達
開業資金 370万円
自己資金●50万円 借り入れ●320万円

最初は、身内に迷惑をかけたくないからと、国民生活金融公庫に融資の申請に行った。ところが、「あまりにもリアリティのない事業計画書だったんでしょうね。その場で断られ、お説教されて帰ってきました(笑)」。あとはもう親に頼むしかないと、開業報告と同時に融資のお願いをし、祖父、父、姉、兄から計320万円を借りることに。「実家は髪飾り問屋の商売をしていることもあり、こういうことはきっちりしなきゃだめだと、借用書もしっかり書きました(笑)」。家族からの借金は、今年4月に完済。

2. 店舗物件

物件取得費 120万円
家賃●30万円


老朽化が激しい築60年の建物の1階が店舗。そこでカフェを運営していたこの建物のオーナーから、「あなたになら貸してもいい」と言われ、独立と物件が同時に決まった。建物は数年後に取り壊しが決まっているため、物件取得費は、家賃3カ月分の敷金のみ。保証金相場が数百万〜数千万円の下北沢において、期間限定とはいえ、敷金のみで物件を取得できたのは、ラッキーだった。駅前からややはずれるため、多くの通りすがり客は見込めないが、週末は遠方から訪れる人々でにぎわう。

下北沢の駅前商店街の喧騒を抜け少し奥に入った場所に店はある。店舗のある築60年の建物を中心に、雑貨や古道具店、アンティークショップなど個性的な店が軒を連ね、この一角には、レトロな情緒が漂っている
アンティーク家具でまとめられた店内。ジャズが流れ、居心地がよく何時間でもいたくなる

3. 店舗工事・設備・什器
計 70万円

カフェだった店舗を、インテリアや什器を含め、そのまま使えることに。よって、新たに購入したのは、椅子4脚、オーブンにガスレンジ、食器のみ。2席だけのカウンターは、友人がお祝いにとつくって取り付けてくれた。新たに設置した業務用の冷暖房機は、リース契約に。「大家さんは、骨董のお店もやっていたようで、テーブルや椅子などのインテリアがとてもすてきなんです。それをそのまま使わせていただけたのは、本当にラッキーでした。ですから、内装はほとんどいじっていないんです」

友人がつくってくれた2席だけのカウンター
アンティークの家具にタイルの天板がついたキッチンの収納テーブルは、元店舗のオーナーが使用していたもの

4. 仕入れ
計 35万円

飲食店で仕事をしている先輩や知り合いから紹介されて、食材の卸問屋5社、酒の問屋2社と契約。現在は、7社と3社にそれぞれ増えている。当初は野菜と魚も業者から仕入れていたが、目黒に安く仕入れられる店があると知り合いから教えてもらい、現在は週2回、そこに通って仕入れている。「これによって、原価率が10〜15%下がりました。うちはどんな料理にも野菜が多めで、それが人気でもあります。だから、野菜の原価率は、経営に大きく影響します。仕入れ先を変えてよかったです」

壁には小さなディスプレイコーナーがいくつかあり、吉澤さんが好きなものを飾っている
料理は、定番メニュー20種類に加え日替わりメニューが約5種類。カクテルやワイン、チーズの種類も豊富。写真は、フランス産麦のたっぷり入ったニース風サラダ(1300円)
写真は自家製田舎風テリーヌ季節の野菜添え(850円)と自家製ライ麦パン&ハーブオイル(250円)。どれもボリュームがあっておいしい。ワインが進む

インタビュー