お店で独立を目指す人必読! いろんな業種で独立した先輩たちに立ち上げから運営まで全部聞いた!
OH! MY SHOP 先輩達の開業実録
注)記事内で表記されている金額はすべて取材時のものです。
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Vol.97, ビンテージショップ
EVA  の場合
開業のノウハウ
インタビュー

1. 資金調達
開業資金 600万円
自己資金 600万円

「もし失敗した時に、誰かに迷惑をかけるのがいやだったから、金融機関から借りることは最初から考えませんでした。ただどうしても足りなかった200万円だけ、親から借りました」。内訳は、物件取得費に250万円、店舗工事費・什器備品購入費に80万円、仕入れに200万円。海外からの仕入れは全額買い取り。買い付けのための渡航費も含めた金額がこれ。運転資金に70万円をプールして、買い付け先のヨーロッパから帰国した2日後にオープンした。

2. 店舗物件

物件取得費 250万円
家賃 15万4000円


「インターネットで探し、気になる物件を見つけたらすぐに出かけてチェックするという探し方をしていました」。現物件は、やはりネットで写真公開されていた物件だった。「場所、賃料、広さ……、今の自分にはこの物件がベスト」と判断し、決めた。駒沢通りに面したビルで、子供服のショップと並ぶ2階フロアに店舗はある。人通りは多いが、恵比寿駅からも代官山駅からも少し歩く距離にあるため、お店目当てに来る人ばかり。通りすがり客の来店が予想以上に少ないのが誤算だった。

   
恵比寿駅から徒歩10分、代官山駅からは徒歩5分。店は駒沢通り沿いのビルの2階にある
   

3. 店舗工事・設備・什器
計 80万円

元雑貨ショップとして使われていた物件だったのだが、電気の配線が壊れていたため、電気工事費に30万円もかかってしまった。残りの50万円のほとんどは、シャンデリアやソファ、鏡などの什器と備品代に充てた。天井を赤いペンキで塗ったり、ペンキを塗る代わりに壁にカーテンをかけたりという作業は、すべて宮崎さんが一人で行なった。よって、内装費はほとんどかかっていない。「そんなにお金はかけていられないし、時間はないしで、結局自分でやらざるを得なかったんですよ(笑)」。

ビンテージ服や靴が、7坪の店内いっぱいにディスプレイされている。赤い天井にシャンデリア、壁には光沢のあるシルバーのカーテン……。いったいどこに迷い込んだのか?と思う不思議空間
1920年代から1970年代のインナー(1050円〜8014円)も扱っている。ドレスは1880年代のパリ貴族の春物ドレス
ブルーのベルベットにラビットファーがついた1950年代のコスチューム(2万790円)。主な仕入れ先は、パリ、ロンドン、アメリカ

4. 仕入れ
計 200万円

インターネットで、ビンテージディーラーが集まるサイトを探し出し、個別に問い合わせをして商品を送ってもらいながら、信頼できるディーラーを見つけていった。現在取引しているディーラーは、ロンドン、パリ、ニューヨークに在住する6人。年に1、2回海外に買い付けに行く以外は、この6人から1点単位で買い付けている。送料はかかるが、それを含めても、納得してもらえる値付けができる商品の仕入れを心がけている。店舗営業が終わった夜、この買い付け作業が始まるのだとか。

1500円のアクセサリーから80万円のバッグまで、アイテムも値段も幅広い。宝物を探す気分が味わえる
イヴ・サンローラン(3万1290円)、グッチのクロコダイルブーツ(4万4980円)などハイブランドの個性的な靴も多数
写真は1930年代のドレス(7万1400円)。一部、メンズも扱っているため、男性客も訪れる

インタビュー