お店で独立を目指す人必読! いろんな業種で独立した先輩たちに立ち上げから運営まで全部聞いた!
OH! MY SHOP 先輩達の開業実録
注)記事内で表記されている金額はすべて取材時のものです。
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Vol.108, 国産酒バー
Naorai  の場合
開業のノウハウ
インタビュー

1. 資金調達
開業資金 2500万円
自己資金●950万円 借り入れ●1550万円

渡邉さん含め、株主6人による出資で2006年12月に設立した会社の資本金は950万円。それを、自己資金として開業資金に充てた。残りの1500万円は、メインバンクと信用組合からから借り入れた。新規事業者向け助成金を東京都に申請したところ、受理された金額は1000万円だった。ただし、それでは必要な開業資金に満たなかったたため、信用組合に申請し、550万円を借り入れることができた。「信用組合は小回りが利き、対応が早く助かりました」。

2. 店舗物件

物件取得費 420万円
家賃●35万円


「神楽坂は祖父がひいきにしていた場所で、子供の頃から漠然とした憧れがありました。出店するなら神楽坂と決め、それ以外の場所は考えませんでした」。神楽坂は、店舗用の広い物件が少ないエリア。事務所用も選択肢に加え探したところ、4件目で現在の店が見つかった。カウンター席と個室が完全に分けられること、エントランスが広いことが気に入った。事務所用だったが、物件オーナーに店のコンセプトを賛同してもらえたことで契約することができた。

店は、神楽坂の商店街に面したビルの4階にあり、看板は出ていない
入り口を挟んで、左の部屋は12席のカウンター席、右の部屋は6席の個室になっている。店内は、席間や空間にたっぷりとしたゆとりがとられている

3. 店舗工事・設備・什器
計 1600万円

内装工事会社の情報は、「飲食店ドットコム」というサイトから。そこで選んだ店舗デザイン会社3社でコンペを行い、そのうちの1社に依頼。「依頼したいと思った会社の見積もり金額は予算を超えていた。お願いしたいが予算はこれしかないと正直に伝えて話し合い、最終的に折り合いがつきました」。ゆったりして落ち着ける店を目指し、カウンターの高さや椅子の座り心地を重視しつくった。1600万円には、什器や厨房機器、セラーなども含まれている。

カウンター席の客と出会うことなく完全に独立している個室。ブザーを押せばスタッフが来る仕組みになっている
エントランスには、日本酒用、赤ワイン用、白ワイン用のセラーが3つ。それぞれ適温が異なるため、3つ必要なのだ。中にはお酒がぎっしり

4. 仕入れ
計 380万円

開業前から蔵元巡りをしていたため、地酒と焼酎の蔵元の当たりはほとんどついていた。地酒と焼酎は、蔵元から紹介してもらった酒販店から。地ビールとワインは醸造所巡りをして見つけた。仕入れの交渉は、渡邉さんが現地に出向き行った。料理の食材に関しては、開業前に勤務していた食材のネット市場の買い手会員になり、全国の売り手企業から数社を厳選して直接アタック。さらに、蔵元から紹介された水産加工会社や、造り手からも直接仕入れている。

写真左は宮崎県土々呂町産ひろし薫ソーセージの盛り合わせ(2100円)。「日本酒にもワインにも合う料理を提供できるように心がけています」
取り扱っている地酒は、岩手のあさ関、鳥取の山根酒造場、神奈川の泉橋酒造の3蔵元。秘蔵の酒もたくさんある
ワインは全国のワイナリーを広く扱っている。写真のワインは、ほかでは飲めないワインばかり

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