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「初心に帰る」ことで研修を乗り切る
飲食・サービス業で長年働き、前職のカラオケボックスでは店長を務めていた田所さん。30歳を過ぎた頃から真剣に独立開業を意識するようになった。
「けれども正直、なかなか資金がたまらなくて。小資本で開業する方法はないかと考えていたんです」
そんな時、目にしたのが、やきとり大吉のアントレ情報だった。「本部から店舗を借りる方式なら150万円で開業可能」とあるのを見て、「これならいける」と気持ちに火がついた。
「そもそも私は、自宅近くにあった『大吉』の常連だったんです。安くておいしいうえ、オーナーの温かい人柄にもひかれていて。『自分もこんな店を持ちたい』と思っていたんですよ。そのオーナーに相談したところ、『あなたなら大丈夫だと思うよ』と言ってもらえ、心を固めました」
ただちに本部を訪問し、社長面接を経てFC加盟を決定。続いて計3カ月、3店舗での研修に入る。
「何より難しかったのは自分の意識を変えること。それまでは人を使う立場だったのに、研修中は店のアルバイトの若い子に頭を下げて教えてもらわなくてはならないこともある。『初心に帰る』ことに徹しました」
こうして2005年12月、本部から指定された店で開業。最寄り駅からは離れているものの、若者から家族連れ、お年寄りまで幅広い層の地元客が気軽に足を運んでくれ、連日繁盛している。
「お客さまから『この味でこんなに安いの?』などと喜んでもらえると本当にうれしい。まずは早く本部からこの店を買い取り、続いて焼き鳥バーの開業などにも取り組みたいですね」
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150万円という小資本で開業可能な点が魅力だった。また、自分が「大吉」の常連で、「こんな店を持ちたい」とも考えていた。
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■ 開業/2005年12月
■ 初期費用/205万円(加盟金50万円、保証金100万円、設備・什器など55万円)
■ 売上高/平均月商180万円
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