〜気になるギモンに編集部が答えます〜
街でよく見るフランチャイズ(FC)店。利用経験はあっても、独立の選択肢として考えたことがある人は少ないはず。不況の中、市場を拡大し続けるフランチャイズとは? 仕組みやメリットをひも解いていこう!
1店舗当たりの平均年間売上高の推移
長引く不況で、あらゆる業界の業績が悪化。市場での競争は激化する一方だ。そんな中、フランチャイズチェーンの総売上高は2007年度で20兆円超。対前年の伸び率は1〜3%と決して高くはないが、着実に拡大を続けている。1店舗当たりの平均売上高も、2005年を除くと順調に成長。絶えず社会の変化に対応してきた結果といえるだろう。
※平均売上高は、総売上高(各チェーンの加盟店・直営店の店舗末端売上高)÷総店舗数(各チェーンの加盟店・直営店数の合計)。(社)日本フランチャイズチェーン協会発表のデータより作成
フランチャイズのギモン1
安心その1
経験がなくてもすぐ始められる
安心その2
成功ノウハウを活用できる
安心その3
継続的なサポートが受けられる
成功実績のある店舗運営ノウハウを蓄積し、仕組み化したのがフランチャイズ。開業時から安定した売り上げを得やすいというメリットがある。なぜなら、知名度のある商標や、本部が研究を重ねて開発した商品、確立したオペレーションシステムなどを活用できるから。しかも、ほとんどの本部では開業前研修やマニュアルを用意している。そのため、一定のステップを踏めば、業種・職種の経験がなくても開業可能。さらに、開業後はスーパーバイザーが定期的に店舗を回り、情報提供や経営指導を実施。相談しながら運営できるので、はじめての経営で不安な人にも安心な独立方法なのだ。
フランチャイズ加盟店と本部は、それぞれ独立した事業体。加盟店は、本部が開発したフランチャイズパッケージを活用して商売を行い、利益を得る。その見返りとして、加盟金やロイヤリティといった一定の対価を支払うという仕組みだ。本部には、比較的小資本・短期間で多店化できるというメリットが。一方、加盟店が享受できるメリットも大きい。本部による、時代に合わせた商品開発やシステム構築、スケールメリットを生かしたコスト低減など、自力開業の場合とくらべて運営に専念できる仕組みが整っている。
1位 「おんぶに抱っこ」の無責任経営
2位 適当な本部選びで後悔先に立たず
3位 ルールを無視してやりたい放題
「成功のパッケージ」といわれるフランチャイズだが、加盟さえすれば誰でも儲かるわけではない。本部への依存心を捨て、自分の店に対する自覚と責任をもつことは経営者として不可欠だ。ただし、チェーンで同一のイメージのもと運営するため、当然、販促や商品構成など運営上の制限が出てくることは理解しておこう。もちろん、そういった本部ごとの方針は加盟する前に確認できる。サポートの内容や範囲、方針などを比較検討したうえで、自分に合う本部を選びたい。
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