お店で独立を目指す人必読! いろんな業種で独立した先輩たちに立ち上げから運営まで全部聞いた!
OH! MY SHOP 先輩達の開業実録
注)記事内で表記されている金額はすべて取材時のものです。
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Vol.91, 雑貨ショップ
イリアスの場合
開業のノウハウ
インタビュー

1.資金調達
開業資金 400万円
自己資金●400万円 借り入れ●0万円

もともと自己資金でやれる範囲の規模の店をつくろうと思っていたという北川さん。借り入れをして開業することは、発想さえしなかったとか。「借金さえなければ、たとえ店がうまくいかずゼロになっても、また働けばいい。400万円というのは、ちょっと高級な国産の新車1台分の金額でしょ。車を買ったと思えばいい、またはこれで遊んだと思えばいいと考えて、開店資金を400万円と決めました。とにかく無理をしない。マイペースで。これが、店を始める時に自分で決めたことです」。


2. 店舗物件

物件取得費 140万円
家賃●非公開


開業を決めた時にぼんやりと浮かんできた場所、それが千駄木・谷中エリア。高校生の時から好きな街だった。いつかこの街と接点が持てたらいいと、そのころから心の片隅にいつもあった場所。ある時、この街にふらりと訪れ、たまたま入った不動産会社から、もうすぐ空き物件になると聞かされたのが現物件。千駄木駅から徒歩5分。メインの通りから路地に少し入った場所。北川さんが思い描いていたとおりの物件だった。幸運にも、契約もすんなり決まった。

 
店は、情緒ある千駄木・三崎坂から少し路地を入ったところにある。週末は、外国人や観光客がたくさん訪れる
 

3. 店舗工事・設備・什器
計 200万円

内装は、知り合いの設計士に依頼。ディスプレイ棚は、ビンテージの古家具で代用。「扱う商品カテゴリーがバラバラなので、家具で空間の統一感を出そうと思いました。それに、古い家具を素敵に利用する提案にもなると思ったのです。地元の人たちは、この街をとても愛していて、それがひしひしと伝わってきます。オープンして間もない頃、地元の方から、『街の雰囲気に合った素敵なお店をつくってくれてありがとう』と言ってもらえたんです。それが、とてもうれしかったですね」。

違うジャンルの雑貨が混在していても、違和感なく、しかも雑多に感じないのは、コーナーごとにテーマが明確で、さらに、ディスプレイ用の家具のテイストを統一しているから。長年売り場づくりをしてきた北川さんだからこそできる空間づくり
バッグは、新品なら機能性のいいメンズもの(9000〜3万円台)、ビンテージなら着物にも合うレディースもの(1000〜2万円台)と決めている

4. 仕入れ
計 60万円(開店月)

物件が決まる2カ月前、北川さんはヨーロッパに渡り雑貨を買い付けていた。それに、これまで自身で購入していたものを加え、開業時の商品としては、輸入雑貨(新品、ビンテージ)が半分程度を占めた。残り半分の商品は、国内で仕入れたり、作家に依頼してオリジナルをつくってもらったりして調達。現在は、輸入品30%、作家もの30%、国内買い付け品30%、オリジナル品10%の商品構成となっている。価格は、100円から3万円台まで。現在も年に5、6回は買い付けのため渡航している。

バッグやとんぼ玉のアクセサリー、ポストカードなど、作家ものも多く扱う
イギリスのビンテージ布でつくったオリジナル・ブックカバー(新書用1785円)。これは、「新書用がほしい」という顧客の声で生まれたもの
アンティーク・ビンテージものは、主にヨーロッパで買い付けてくる

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