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営業業務は本部に任せて毎日の配送に専念
中華料理店で店長補佐を務めた吉岡さんだったが、入社前に受けた説明とのギャップに首を傾げる日々。
「社員のことを第一に考えている、と聞いていたのに、現実には業務負担が大きく、サービス残業も当たり前……。働くからには、自分の働きがもっとダイレクトに収入につながる仕事をしたいと考えるようになりました」
では、特別なスキルのない自分に何ができるか。『アントレ』やインターネットで情報収集するうちに、多少の資金と運転免許さえあれば未経験でも開業できるラビット急便のオーナードライバー募集に目が留まった。
「届けた荷物の個数に応じて報酬が得られ、本部が営業業務を一括して行うので配送に専念できる。細かい駆け引きが苦手な私でも十分稼げるのでは、と思いました。契約前に現場を見学できたことも大きかった。運送業はとにかく体力勝負という先入観があったのですが、文具やコピー用紙などの軽貨物だから体力的な負担が少なく、同年代の方も多い。長く続けられる仕事だと確信を持てました」
まずは本部の車を借りて開業。契約から1カ月後に新車が届き、オーナードライバーとしての生活が始まった。担当エリアは東京都中央区。企業が届け先なので個人宅と違って不在に悩まされることもなく、一つの企業につき複数の荷物を届けられ、オフィス街に集中しているので移動ロスも少ない。毎日130〜170個の荷物をコンスタントにさばけているという。
「でも、ベテランの方は荷造りから違う。もっと効率よく多くの荷物を運べるよう、技を盗んでいきたいですね」
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本部が受注をコントロールするので、配送に集中できる。企業への配送は不在によるロスもなく、効率的に数をこなせると考えた。
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■ 開業/2007年4月
■ 初期費用/約180万円(加盟金52万5000円、車両代、保険代ほか)
■ 売上高/平均月商45万〜50万円
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