CASE46マーケティング戦略コンサルタント
PROFILE
福井山 洋子さん(37歳)
1970年、神奈川県生まれ。大学卒業後、消費財メーカーやパーソナルケア製品の輸入販売会社でブランドマネージャーを歴任。その後、調査・コンサルティング会社でリサーチャーのスキルを磨き、2006年1月に独立。“プロワーカー”と“2児の母”とバランスを取りながら活躍。
ワーク・ライフ・バランスを取りやすい働き方を選び毎日充実
ワーク・ライフ・バランスが変わりやすい女性にはプロワーカーの働き方が適している。自らの体験でそう実感しているのは、昨年1月にプロワーカーになった福井さんだ。
「仕事、子供と過ごす時間、家事、プライベートなど、時間を自分でコントロールしやすいことが一番のメリットですね。一日のパワーをその時その時で配分できますから、仕事の専門性を生かしながら生活と両立するには理想的な働き方だと感じています」
福井さんは会社員時代、一貫してマーケティングに携わってきた。消費財メーカーやパーソナルケア製品の輸入販売会社で、日用品、医薬品、化粧品などのブランドマネージャーを歴任。「生活を便利に、豊かにする」分野で仕事を選ぶスタンスは、独立した今も同じだという。その後、定性調査を得意とする調査・コンサルティング会社ではグループインタビューの企画・司会・分析などを数多くこなしリサーチャーのスキルも磨いた。
「ブランドマネージャーとしての実務経験や、消費者の声を引き出すテクニック、その声を商品開発に生かすノウハウを持つことから実戦的なアドバイスや提案ができること。これがプロワーカーになった今、私のウリになっています」
プライベートでは2児の母である福井さんは、子供と過ごす時間を確保しつつ、プロワーカーとして専門性を磨くことも大切にしている。会社員時代から現状維持では満足せず、もっと成長できる場所を求めて転職をし、マネジメントスクールに通っては社外の人々と接する機会をつくった。さらに、今年の3月までの2年間は社会人大学院に通い、マーケティングの研究を深めMBAを取得した。
「大学院のクラスには現役会社員のマーケターが多く、フリーで時間もあった私は仕事を依頼されることも。結局2年間で10件くらい請け負ったのですが、そこから独立後の取引先ができました。これも大きな収穫ですね」
小さな子供がいることで片手間仕事と思われぬようにと、今年7月には法人化。さらに既存顧客の声を掲載し信頼感アップと受注増を狙ったホームページもいよいよ完成した。
取材・文●岩見浩二 撮影●松本朋之
協力●NPO法人インディペンデント・コントラクター協会
[ 2007.11.02 ]

スケジュール帳は仕事、子供、学校、プライベートで色分けして記入。子供の学校行事は一年間の予定を先に書いておく
POLICY
子供がいても仕事に不利と考えない。子育て中は仕事の効率アップを工夫するいい機会ともいえる。
HOLIDAY
平日に子供の学校や習い事のための時間を確保できるように。土日に仕事がある時はノートPC持参で喫茶店などへ。
MONEY
開業初年度の年収は、退職時の6〜7割程度。労働時間は増やさずに、退職時年収と同額を得ることが当面の目標。
SATISFACTION
仕事の時間以外に子供との時間、プライベートの時間などバランスが取れ、ストレスを感じない暮らしにとても満足。