2016年4月15日更新

起業とお金に関するお話の第34回目。今回も事業計画書に記載する各項目について、気づきになるようなヒントを書いていきます。
今回から、あなた自身の職歴や経験、持っているノウハウ、資格などについてどのように記載していくかを取り上げたいと思います。
まずはじめに、認識していただきたいことがあります。それは創業融資の審査では、その人の職歴が非常に重視されるという現実です。例えば、その仕事の経験年数、職位、役職、転職回数、1社あたりの勤続年数、過去の年収、営業成績、業種、職種、独立前の空白期間に何をしていたか、などです。「起業するんだし、転職するわけじゃないんだから、そんなこと関係ないでしょ!」と思われた方もいるかもしれません。しかし、転職同様に、あなたの職歴が創業融資の審査の合否に大きな影響を与えるのです。
その理由は明確です。
経験年数と起業の成功、この2つの間に、ある程度の関連性があるからです。
起業家には一人ひとりの人生があり、起業して成功する人もいれば成功できない人もいます。ただ、成功している人は、その業界の経験者が圧倒的に多いのです。
逆に苦戦する人に多いのは、その業界の未経験者です。当然といえば当然かもしれません。このことは、金融機関側も過去のデータからおさえているため、非常に職歴を気にするというわけです。もちろん、これはフランチャイズ(FC)ではなく、自力開業の場合のお話。FCの場合は、本部のサポートやノウハウ提供があるわけですから、話は少し違ってきます。金融機関も、自力で起業する場合とは違う尺度で経験年数を審査することになります。FCについては、追って詳しくお話しするつもりです。
また、たとえ未経験でも趣味として長年培った知識がある場合は、それをしっかりアピールしましょう。
次回も、職歴と起業、事業計画書への書き方について、もう少し詳しく見ていきます。お楽しみに!