2015年10月9日更新

起業とお金に関するお話の第21回目。創業融資の獲得を前提とした事業計画書の書き方のお話を続けます。前回の続きで、事業コンセプトの9つの要素を一つひとつみていきます。
「何を」提供するのか。
その商品・サービスの具体的な内容です。これはかなり具体的になっていなければなりません。例えば、スペイン料理のレストランだとすれば、他店に負けない一番の「売り」のメニューは何か。本場スペインで修業をしてきたパエリアはイチオシの自信作で、東京のどのレストランにも負けない自信があるなど。
コンサルタント業であれば、具体的にクライアントに提供するメニューは何で、使う手法はどんなもので、価格はいくらで、何カ月かかって、それはクライアントにどんなプラスの効果をもたらすかなど。
失敗事例でありがちなのは、客観的に見て「何となく」それを提供しようとしているような状態です。例えば、「何となく」スペイン料理のレストランを開業したい、経験を活かせば「何となく」コンサルタント業ができるんじゃないかなど。こういうのを「何となくビジネス」と言っていますが、「何となく」で起業してうまくいくほど甘くありません。考えが浅い状態で起業すれば失敗が待っているといえるでしょう。
そのようにならないためにも、提供したい商品・サービスについて詰めが甘い点がないかどうか、起業前の早い時期に客観的にチェックしてもらうことをオススメします。お世辞を言われてしまう可能性がある知人や友人よりも、専門家などの第三者に、完全に客観的な意見を言ってもらう方がいいでしょう。
さて、次回も事業コンセプトについてのお話を続けて行きます。
お楽しみに!