CASE36業務系コンサルタント
PROFILE
安田 正義さん(35歳)
1972年、東京都生まれ。大学卒業後、外資系ビジネス統合ソフトウエアベンダーに入社しPM兼SEとして顧客サポート業務を担当。米国本社勤務を経て帰国後、大手コンサルティング会社に転職。2007年1月、(株)Agathonを設立し独立する。
業務改革やIT施策を支援する中小企業経営者の“IT参謀”に
業務改革や経営戦略化に向けてITソリューションの活用を考えてはいるものの、専門知識のある人材を確保する余裕まではないという中小企業経営者は多い。そんな経営者のIT参謀として顧問契約を結ぶ「CIO(最高情報責任者)代行サービス」をはじめ、ビジネス・コンサルティングを主軸としたサービスを提供しているのが安田さんだ。
「ビジネスモデルの再構築や業務改革、ITソリューション導入といった課題解決の支援を私のミッションとしています。会社勤めの12年間に“ビジネス”と“テクノロジー”のフィールドで培ってきた経験とノウハウを融合させてサービスをつくりました」
安田さんが最初に勤めたのは、外資系ビジネス統合ソフトウエアベンダーだ。ここではPM兼SEとしてプリセールス、プロジェクト運営から顧客サポート業務までを担当。。米国本社勤務も経験し、「ミドルウェア」「証券会社向けシステム開発」「SOA(サービス指向アーキテクチャ)」といったテクノロジー分野でスキルを磨いた。
「アメリカから帰国する直前に、日本支社が吸収合併されまして……。吸収した企業に勤める気持ちは持てなかったものですから退職することに。ヘッドハントも受けましたが、コンサルティングの経験をもっと積もうと考え、次の転職先を決めました」
外資系の大手コンサルティング会社に転職後は、テクノロジーとビジネス・プロセスにかかわるコンサルタントとして約5年間勤務。特に最後の1年間は親会社のソリューション営業管理部門への出向を自ら志願した。
「情報システムを応用し顧客満足や営業効率を高めるCRMの知識をもっと学びたいと思ったのが理由。そのためには現場で実務を通して習得するのが早道だと考えたのです。出向してしばらく後に、IT系・業務系IC(プロワーカー)の紹介・斡旋サービスを行う企業に出合いました。ICの存在を知り、その働き方に興味を持ち始めたのもこの頃。その企業からは案件の紹介も受けましたし、独立を決意するきっかけになりましたね」
独立後の仕事は、前職の同僚や取引先からの紹介を中心に請け負っている安田さん。料金も低めに設定したことがクライアントに好評だ。
「『私と同等レートのコンサルタントと比べればかなり安い』が売り文句です。契約更新の際は、その時点で出ている成果を示しながら条件アップを交渉します。とはいえ独立したての駆け出しですから、まずは取引の継続と、業務の追加発注をされるように信頼関係づくりに努めています」
[ 2007.6.1 ]

外出時はスマートフォンを携帯。メールチェックをはじめ、日程調整、訪問先確認などスケジュール管理に大活躍
POLICY
嫌な思いをしてまではやらない。逆に自分も成長できる仕事なら料金を下げてでも受けたい。
HOLIDAY
平日の夜と土日を使い提案書作成や新しい企画を考える。独立してからまだ休んでいない。
MONEY
現在の年収は、前職退職時とほぼ同等に。今後は固定収入が入る仕組みを考えていく予定だ。
SATISFACTION
コスト削減、システム代替など業務改善の成果を自分の目で確認できる点に魅力を感じる。