2015年12月4日更新

起業とお金に関するお話の第25回目。創業融資の獲得を前提とした事業計画書の書き方のお話を続けます。前回の続きで事業コンセプトの9つの要素を一つひとつ見ていきます。
あなたはその商品・サービスを「どのように」提供するのでしょうか? 以前「何を」提供するのか、イメージをかなり詳細に決めておくことが大事だというお話をしました(詳しくは、第21回のバックナンバーをご覧ください)。さらに一歩進んで、他社に勝つために「どのように」提供するのかも考えておく必要があるというお話です。例えば、ライバルに勝つための「仕掛け」や「武器」など、「なるほど!」と唸らせる何かがありますか?先行する他社がウヨウヨといるマーケットに、初心者が殴り込むわけですから、メッタ打ちにされないように、練りに練った入念な準備と対策をしてから臨まなくてはならないのです。そのためには、まずはライバルを知ること。競合分析です。その結果から、自社の強み、弱みを見つけましょう。打ち勝つためには、強みを活かして、他社とどう差別化するかの検討が重要です。さらには、通常の場合に期待されるよりもさらに付加価値をつけた商品・サービスの提供が可能かどうかも検討するべきです。高付加価値の商品・サービスを提供できるのであれば、ライバルよりも有利に展開できる可能性が高まるからです。
逆に起業して失敗するときは、いつも同じパターン。こういったことを深く考えず、とにかく普通の商品・サービスしか提供できない状態で起業してしまったという場合です。それだと、生き残るために最後は「価格」で勝負するしかなくなってしまいます。そうならないためにも必要なのです。繰り返しますが、「敵を知ること=競合分析」です。そして、そのうえで差別化、付加価値を徹底的に考えること。ここら辺は創業融資の審査のうえ、かなりキモの部分になってきます。
さて、次回も事業コンセプトについてのお話を続けていきます。お楽しみに!