アントレ-事業開始の準備-オフィスを確保しよう

9.事業開始の準備

01オフィスを確保しよう

新人起業家向けの格安物件もある

オフィスを探す場合、一等地で、新しいビルで……などと見栄を張っても仕方ない。当初は机とイスがあればいいと割り切り、その分、仕入れや営業費用など、直接、収益を生むものに投資しよう。もっとも、オフィスの印象が業績に直結する事業の場合は話が違う。
さて、借りる際には、不動産会社を訪ねる前に開業予定地へ出かけ、これは、と思うオフィスビルを自分でチェックしてみよう。気に入った物件があれば、オーナーを調べ、直接交渉することも可能だ。
また、自治体やNPO法人などが提供するインキュベーションオフィスやコワーキングスペースは入居時の保証金が不要、ないしは格安といったケースが多い。むろん賃料も概して安い。民間でも、ビルオーナー会社によっては、礼金・更新料不要などを売りにするところがある。あらかじめ、これらの物件を検索して候補を絞っていく方法もある。それでも見つからなかった時に、不動産会社に依頼しても遅くはない。

環境や条件、設備など、賃料以外も重要項目

さて、候補物件が見つかったら、次は契約条件や使用条件などをチェック。まず、契約面積に注意。仮に30坪の物件があるとすると、その30坪は事務所スペースだけなのか、事務所外のトイレや給湯室も含むのか要確認だ。また、そのビルは24時間自由に使用可能か、それとも一定時間で退去しなくてはならないのか。あるいは使用を制限される曜日はないか。また電気容量も要チェック。小規模オフィスでも50アンペア以上は欲しい。さらに通信環境やビル内や周辺の環境、防犯レベルや設備、管理会社のサービス内容なども注意しよう。いずれにしても、予定地を絞ったら必ず複数の候補を見ること。高額物件をつかまないためだけでなく、異常に安い場合は、瑕疵物件(かしぶっけん・何らかの問題がある物件)の可能性もあるからだ。

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