任意整理のデメリットとは?クレジットカードや返済中の住宅ローン、車のローンはどうなる?

任意整理をしようかどうしようかと迷っている方が気になるのが、「任意整理のデメリット」ではないでしょうか。

「任意整理をした後の生活」について、不安に感じたり、普通にできていたことができなくなったらどうしよう…と思ったり。

今までできていたことが普通にできなくなると、生活に不都合が生じてしまいます。

中でも気になるのが、生活に身近なクレジットカードと、様々なローン契約、家や車についてではないでしょうか。

任意整理をすると、クレジットカードや住宅ローン、車のローンとはどう関わることになるのでしょうか?疑問点について詳しく解説していきます。

\一人で苦しんでいませんか?/

任意整理とは?条件やメリット・デメリット

任意整理とは、今の借金をチャラにしたり、借金元本を減らすという整理ではなく、裁判所を介さない私的な交渉で「利息をカット」したり、「支払期間を延長する」ことで少しずつでも返済できるようにするためのものです。

原則として、元金のみを3~5年かけて分割返済していく、そして借入先を選んで交渉できるのが特徴。車のローンや住宅ローンが残っていてそのまま残したいという方には、任意整理が向いています。

しかし、誰でもどんな金融業者でも必ず任意整理ができるという訳ではありません。

返済が引き続き続くため、ある程度の安定した収入が今後も見込める人でないと、任意整理は認められないです。

また、

  • 借入先が和解に応じてくれない
  • 保証人や担保がついている借金
  • すでに借入先から差押えにあっている

こういった場合も任意整理はできないです。

また利息のみのカットで「元本」は残るため、大きく減額できる手続きではないため、メリット・デメリットをしっかりと理解した上でするかどうかを決める方が良いです。

「任意整理しない方がよい」「任意整理をしても意味ない」と感じないためにも、しっかりとチェックしておきましょう。

「任意整理」のメリット

デメリットがあるなら…と任意整理をしようか迷っている方に、まずは任意整理のメリットを伝えます。

  • 返済期間中の利息をカット
  • 遅延損害金の免除
  • 業者からの支払催促が止まる
  • 整理する(手続きする)債権先が選択可能
  • 過払い金が発見できる
  • 職業制限がない
  • 車や住宅、財産を維持できる可能性がある
  • 周りに知られることはまずない
  • 手続きに手間がかからない

債務整理をする先が選べたり、車や家を残せる可能性を持ちつつ「借金減額」できるメリットが特徴的な手続きです。

「任意整理」のデメリット

比較的手続きが簡単で、リスクが少なめと言われている任意整理ですが、もちろんデメリットもあります。

  • 一定期間ブラックリストへ登録され、色々な弊害が出る(詳細は後述)
  • 借金がチャラになるわけではなく、支払い義務は続く
  • 基本は利息カットのため、借金を大幅に減額できない
  • 全ての業者が必ずしも交渉に応じてくれるわけではない
  • 今後同じ会社からは借金できなくなる

あまり借金を減らせない中で、約5年間ブラック扱いになってしまうところが気になるところ。

  • 住宅ローンを利用して、マイホームが欲しい
  • ローンを組んで大きな額の買い物をしたい
  • スマホを分割払いで買いたい
  • 車をローンで買いたい

などの予定が近い将来発生する可能性がある方は、任意整理をすると一定期間できなくなることを踏まえておく必要があります。

でも結局、今の借金が払えず滞納してしまう期間が続くと、「ブラック扱い」となります。素人目で判断せず、専門家にしっかりと相談した上で手続きするかを決定することをおすすめします。

任意整理後も借金が残るとブラックに!一定期間新たなクレジットカードを作れない!

任意整理をしない方がいいかも…と思う方がいる理由の一つが、ブラックリストへの掲載です。

信用情報機関に事故情報が登録されれば、その後一定期間、ローンやカード契約時の審査を通過することはできません。

クレジットカードの契約時には、カード会社側が申込者の支払い能力を入念にチェックします。信用情報機関への照会もその一つ。残念ながら審査をすり抜ける方法は存在しません。

また信用情報機関にもいろいろな種類がありますが、一度登録された事故情報は、各機関で共有されます。「どの会社なら審査が甘い」ということはないので、注意しましょう。

任意整理の場合、事故情報が登録される期間は5年です。最低でもこの期間内は、新たなカードの申し込みをするのは避けてください。

任意整理の後クレジットカードを作れるのはいつ?

上記説明の通り、信用情報機関に事故情報が掲載されている間は、新規クレジットカードの申し込みはできません。任意整理の場合、事故情報が掲載される期間は5年です。

「いつ作れるの?」「早く不便な生活から抜け出したい!」とクレジットカードのある生活に戻りたいかもしれませんが、じっと待つしかありません。事故情報が抹消されると晴れてクレジットカードを作ることができます。

5年が経過したら審査に通る可能性も!

任意整理をしてブラックリストに載る期間はこちらです。

信用情報機関名 扱っている個人情報の種類 事故情報の登録期間
CIC(指定信用情報機関)
※クレジットカード会社が利用
支払い状況に関する情報(請求額、入金額など) 5年
JICC(日本信用情報機構)
※クレジットカード会社が利用
遅延や滞納の履歴、債務整理・減額等の申し入れ、個人再生や自己破産の申立など 5年
KSC(全国銀行個人信用情報センター)
※銀行系企業が利用
クレジットカードやローンの契約内容・返済状況など 5年

任意整理の場合、登録期間は、CIC・JICC・KSCいずれも、「和解が成立した日から5年間」となっています。

なお、ブラックリストから情報が消される時期には誤差もあります。「そろそろかな?」と思ったときには、信用情報を取り寄せて、ちゃんと消えているかをしっかりとチェックした方が良いでしょう

まだ事故情報が消えていない段階の場合、審査に通りません。そしてさらに、審査に通っていないという情報も残すことになってしまいます。

信用情報機関の登録に申し込み履歴のみが残る(契約情報がない状態)ため、審査に通らなかったと判断できるからです。

一度審査に落ちたことがあると他の会社に知られると、次の審査も確実に落ちてしまう…ということではありませんが、審査に影響がないとは言い切れません。

現在契約中のクレジットカードも使えなくなる!

先ほどは、任意整理後の新たなカードの発行について解説しました。

ここまでの知識を得て、「今のカードが使えれば問題なし!新たなカードは発行しなくても大丈夫!」と考える方も多いのではないでしょうか。

しかし残念ながら、すでに審査を通過し、現在保有しているクレジットカードについても、任意整理後は使用を続けるのが難しくなってしまいます。

任意整理したクレジットカードは即解約

任意整理は、クレジットカードの使用による借金も対象となります。

ショッピングやキャッシングで借金が膨らんでしまった場合の、強い味方となってくれることでしょう。

しかし任意整理を行ったクレジットカードは、その時点で強制的に解約させられ、利用を続けることはできません。

クレジットカードに貯めていたポイントは、カード解約時に失効となります。もちろん、カードに付随していたサービスも、利用できなくなってしまいます。

クレジットカードの強制的な解約は大きなデメリットです。支払いのほとんどをクレジットカードでまかなっていた場合、使えなくなるとさまざまな弊害を招きます。

しかし、クレジットカードが使えないなら任意整理を諦めて、そのまま借金生活を続けていたらもっと返済が大変になります。

結局クレジットカードは使えなくなり、個人再生、自己破産になっては更にデメリットも大きくクレジットカードは作りづらくなってしまいます。

任意整理しなかったカードでも、再審査が行われる可能性がある

任意整理では、整理する債権を1つ1つ選べるため、クレジットカード会社を整理対象外とした場合は、手元にカードを残すという方法をとることもできます。

この場合、カードは即解約とはならず、その後一定期間は何事もなく使い続けることができるでしょう。

ただしこのカードも、いずれどこかのタイミングで使えなくなる可能性が高いです。クレジットカード会社の審査は、契約時にのみ行われるわけでは無いからです。

クレジットカードを複数枚持っていて、任意整理の対象じゃなければ残すことができると思う方もいると思いますが、ブラックリスト入りが確認されると、他のカード会社も使えなくなり残すことはできなくなります。

不便に思うかもしれませんが、デメリットとして理解しましょう。

契約中であっても、一定期間ごとに信用情報のチェックを行う会社は多く、ブラックリストへの掲載が確認された時点で使えなくなってしまいます。

クレジットが使えないと困る!任意整理しても使う方法は?

国がキャッシュレス決済化を推進している今、「クレジットカードが使えないのは非常に困る!」という方もいるでしょう。

任意整理後でもカード生活を続けるための、3つの方法を紹介します。

デビットカードへと切り替える

クレジットカードと同じような感覚で使用できるカードに、デビットカードがあります。デビットカードの特徴は以下のとおりです。

  • 手元に現金がなくても、決済が可能
  • 使ったその場で、口座からお金が引き落とされる
    (※口座にお金がなければ、使用不可能)
  • クレジットカードと違って、お金を借りるステップがない

クレジットカードと見た目はほとんど変わらないデビットカードですが、その仕組みは大きく異なっています。

「お金はなければ使えないもの」というごく当たり前の感覚を身につけるためにも、デビットカードの利用は極めて有効です。

家族カードを発行する

任意整理によるブラックリストへの掲載は、あくまでも自分自身の問題です。

家族に影響はありませんから、家族名義で発行したクレジットカードから、家族カードを発行してもらうという方法があります。

【メリット】

  • 生活スタイルを変えなくても良い
  • クレジットカードのポイントや特典も活用できる

【デメリット】

  • 再度、借金トラブルにつながる可能性がある
  • 家族と共に、強い意志で生活改変を行う必要がある

メリット・デメリットを踏まえた上で、慎重に決定しましょう。

ETCパーソナルカードを発行する

クレジットカードが使用できない場合に困るのが、ETCカードの利用についてです。このような場合におすすめなのが、ETCパーソナルカードです。

【ETCパーソナルカードのメリット】 

  • クレジット契約を必要としない
    (任意整理後も利用可能)
  • 有料道路の通行料金の支払いのみができる

【ETCパーソナルカードのデメリット】

  • 年会費(1枚当たり税込み1,257円/年)がかかる
  • 平均利用月額に応じたデポジットが必要

クレジットカード付帯のETCカードと比較すると面倒な点も多いのですが、「ETCだけを使いたい」のであれば、こちらのカードで十分。余計なリスクも減らせます。

なので、任意整理をするとクレジットカードのことが心配で…という理由から、任意整理をしようかどうしようかと悩んでいる場合も、同じ様な生活が送れる方法はあるので、まずは目の前の借金悩みを根本から解決することを優先で考えてみませんか?

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借金完済後、新たなカードを作るなら「社内ブラック」に気を付けて

ブラックリストから事故情報が消えたら、基本的に新たなカード発行が制限されることはありません。任意整理前と同様に、新たなカードを入手することができるでしょう。

ただしクレジットカード会社の多くは、信用情報機関に登録された事故情報とは別に、社内独自のブラックリスト「社内ブラック」を所有しています。

過去にその会社や関連グループ業者で債務整理を行った方は、審査に通らない可能性が極めて高いです。

信用情報に問題がなくなっても、新たなクレジットカードを発行するのであれば、以前とは別の会社を選択した方が良いでしょう。

クレジットの利用を続ける場合、債務整理を繰り返さないためのポイント

任意整理後もクレジットカードの使用を続けるのであれば、債務整理を繰り返さないために自分自身でしっかりと管理する必要があります。

そのためのポイントは、以下の3つです。

  • クレジットカードは1枚に集約する
  • リボ払いは利用しない
  • キャッシング枠は0円にする

クレジットカードが原因で借金地獄に陥ってしまうケースのほとんどは、

  1. 複数枚カードを所有
  2. それぞれの使用状況を把握できなくなる
  3. ショッピング・キャッシングの利用金額がかさむ
  4. 返済不可能

という流れでトラブルが進行していきます。

所有枚数を絞り込み、不必要な機能をあらかじめ外しておくだけでも、管理がしやすくなるでしょう。

任意整理をすると家や車はどうなる?返済中のローンは?

住宅ローンや自動車ローン、教育ローンなど、様々なローンを組んでいたり、任意整理後に組みたいと思うこともあると思います。

任意整理は整理する借金が選べるので、住宅ローンや車のローンなどの債務を整理対象としなければ、返済は続き、住宅や車などを手放す必要はありません。

逆に、自己破産や個人再生は、一部の債権者を除外して手続きすることができないため、車のローンや住宅ローンだけを除外することができないため、ローン返済中の車や家を手元に残すことはできません。

住宅ローンを組んでいる業者を、手続きから外すと任意整理から除外されます。マイホームを手放すことなく、そのまま住宅ローンの返済ができます。

任意整理は、債務整理の中でも確実に住宅を残せます。この点が個人再生や自己破産と違うところです。

注意しておくべきこと

任意整理は、全ての債権について手続きする必要はなく、整理する債権を選択できる債務整理の方法です。

ただしここで1点注意が必要なことがあります。任意整理は会社毎の手続きとなるため、「カードローンと車や住宅のローンが同じ会社である場合」は、カードローンのみ任意整理をするということは基本できません。(過去に交渉して除外してもらったケースも有るようですが…)

残したいローンがある場合は、その会社のローンを全て任意整理の対象から除外する必要があります。

任意整理後に新規のローンは組める?注意点は?

クレジットカードと同様です。任意整理後に新たにローンを申し込むには注意が必要です。

任意整理をすると、一定期間、事故情報が登録されている(ブラックの状態)期間なので、基本的にはローン審査に通るのは難しいでしょう。

ローンに申し込むと、金融機関はローンに関する情報を信用情報機関に照会します。その時に、あなたの事故情報の登録が発覚するためです。

一定期間が過ぎた段階で、事故情報が消えていることを確認してからローンの申込みをするようにしてください。

任意整理後は、クレジットカードに頼らない生活を目指そう

任意整理を行った場合、完済後数年間はカードを利用できない状況になります。また新たなクレジットカードやローンに申し込むことも、一定期間できません。(することはできますが、審査に通りません)

家族カードを利用する方法も提示はしましたが、これを機に、クレジットカードに頼らない生活を意識することをおすすめします!

デビットカードやETCパーソナルカード、事前に必要額をチャージして使うキャッシュレス決済であれば、任意整理後であっても問題なく使えます。

新たな借金をカードで作ってしまうというリスクからも回避できます。

任意整理で借金を整理した後の生活の立て直しのために、クレジットカードと自分との関わりについてよく考えて、新規申し込みには慎重になるようにしてくださいね!

\借金を減らす救済措置/
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