スタイルのある生き方へシフトしたいビジネスパーソンのためのニュース・コラムサイト。
検索
起業家・先輩から学ぶ

こどものライフステージに合わせた働き方を模索!行動することを恐れないことが前に進む第一歩!

こどものライフステージに合わせた働き方を模索!行動することを恐れないことが前に進む第一歩!

2児の母でありながら、マーケティングリサーチコンサルタントとメイクセラピストという肩書きを持ち、個人事業主として働いている福吉彩子さん(38歳)。以前は大手外資系メーカーで管理職まで務めましたが、育児との兼ね合いで、15年働いていた会社を退職し現在の道に進みました。
仕事と育児という、いつの時代になっても両立することが難しいと言われる問題に対して、どんなビジョンを持って答えを出していったのでしょうか。

【福吉彩子さん・プロフィール】
大学卒業後、大手外資系メーカーに入社。産休・育休を取得しながらも課長職まで勤める。2016年、おこさんの成長に合わせた働き方を選び個人事業主に。現在はキャリアを生かしたマーケティングリサーチコンサルタントと、ご自身の興味のある美容関係でメイクセラピストとして活躍中。
http://s.ameblo.jp/ayako-lala/
https://www.instagram.com/fuku44aya/

■こどもの様子が変!?母親として下した大きな決断!

―2016年から個人事業主として新しい道に進まれたとのことですが、独立するまではどんな仕事をされていたのでしょうか?

福吉:前社に15年間在籍していたのですが、夫がMBA取得のためにアメリカ留学したときに同行したり、出産も経験したりして、合計で3年ぐらいは休職をしています。会社では主にマーケティングリサーチの仕事をしていていました。

―課長職まで進んだとお聞きしましたが、そこからどういうきっかけで会社を辞めようと思ったのでしょうか?

福吉:一番のきっかけはこどもですね。当時長男が5歳で保育園の年長だったのですが、5年間通い続けている保育園に「行きたくない」って言い出して暴れたり、機嫌が悪くなったりすることが多くなっていったんです。

―何か心当たりがあったのですか?

福吉:ある日、運動会があったのですが、息子がすごく嫌がって。理由を聞くと、私の前で失敗するのを見せたくないって言うんですね。時を同じくして、会社のチームメンバーから、「福吉さんに見せる資料は、完璧なものにしてからじゃないといけないと思っていた」と告白されたことがあって。

もともと私には完璧主義的なところがあるという自覚はあったのですが、そういったことを自然とこどもにもチームにも押し付けていたんでしょうね。それで「このままじゃまずい。もっとちゃんとこどもに向き合わなければ」って思ったんです。まだ小学生になる前だったからいいけれど、もっと年齢が上だったら確実にグレてしまうという危機感は強かったです。

―そこからすぐに決断されたんですか?

福吉:いや、決断するまで1年以上、時間をかけてじっくり考えました。会社には15年も在籍させていただきましたし、それなりに大きな会社の管理職までやらせてもらったので、やりがいも誇りもありましたから、そういったものを手放すのは大きな決断でした。

福吉様インタビュー姿ご確認用(162トリミングPH)

■大手企業を退職!進む道は2足のワラジ!

―会社を退職してすぐに現在の仕事に就いたのでしょうか?

福吉:すぐにそういう発想になったのではなく、夫が立ち上げた会社がコンサルティング系の仕事をしていたので、そこでマーケティングリサーチを手伝うつもりで退職したんです。

―それが現在のマーケティングリサーチコンサルタントの仕事に結びついているんですね。メイクセラピストはどういった経緯で?

福吉:メイクのきっかけは、会社を辞める1年ぐらい前に、ブログを通じて気になっているビューティーコンサルタントの方のメイクアップ講座を受けてみたことから始まっていますね。メイクというよりもその方に会ってみたいというのが最初の動機だったのですが…。その講座を受講したとき、婚活のために地方からやって来たという方がいらしたのですが、受講後、メイクによってとても素敵な女性になったんです。あの方はもしかしたら、いい出会いがあって人生が変わるかもしれない…と思ったら、目の前にいる人に直接影響を与えることができて、さらに私の手で、よりその人の魅力を引き出すことができたと実感できたら素晴らしいなって感じたんです。それからメイクの学校に通おうと思ったんですね。

―その時点で、将来はメイクのお仕事をしようと思っていたのですか?

福吉:いえ。そんなつもりは全くなかったんです。

―ではなぜ、メイクの学校に?

福吉:管理職になるまでは、結構自分で色いろいろと取り仕切って、何でもできるんだと思っていたんです。でも管理職になってなかなか上手く物事が進まなくなって「なんて小さな存在なんだ」って気づかされたんです。自分がまったく認められていないんじゃないかという焦りから、何かしなくては…という逃げに近い感覚だったと思います。なので、これが仕事になるなんて気持ちは全くなかったんです。

―でもそれが、現在では肩書きになっていますよね。

福吉:会社を辞めた後も学校には通っていて、メイクを実践する課題があったんですね。それで練習に付き合ってくれる人にメイクをしたら、喜んでもらえて、SNSにあげたりしてくれたんです。そうしたら「やってほしい」って言う人がそれなりにいて、徐々に広がっていったんです。

福吉様お子様とご確認用(204トリミングPH)

■個人事業主としての魅力!子どものライフステージに合わせて働き方を変えられる!

―実際、個人事業主としてマーケティングリサーチコンサルタントとメイクセラピストの仕事を本格的に開始したのはいつからなのですか?

福吉:今年に入ってからですね。

―会社員と個人事業主との違いはどういったところにあると思いますか?

福吉:何に価値を置くかということだと思います。会社員だからこそできる規模の仕事もあります。でも私は、自分のやりたい部分をフォーカスして仕事をしたかったので、今の仕事の方が会社にいた時より自分の力を発揮できるのかなって思っています。

―母親という視点からみるとどうですか?

福吉:もともと私がいた会社は、育児にすごく理解がある会社だったのですが、私は自らの意志で時短勤務もしていませんでしたし、もし時短勤務していたとしてもこどもと一緒にいる実質的な時間は、やはり働いている以上、長くはないんです。でもいま、私が家にいる時間が長くなってこどもの気持ちは安定していると感じますね。

あとは、こどものライフステージに合わせて働き方を変えられるというのも個人事業主の魅力かなと思います。赤ちゃんの頃、幼稚園、小学生とこどもが成長していくにつれ、接する時間も接し方も違ってくる。当然、仕事の仕方も変わってくると思うんです。もちろん会社員でもできるとは思いますが、個人事業主の方が、よりその部分はコントロールしやすいと思います。

福吉様メイク姿ご確認用2(255トリミングPH)

■行動することを恐れない。自分の強みを知ることにより道が開ける!

子育てと仕事の両立で悩んでいる母親はとても多いと思われます。そんな中、福吉さんは大手企業を退職して、個人事業主という道を選びました。その決断に至るまでの葛藤は非常に大きなものだったでしょう。しかし福吉さんは「行動することを恐れないこと」と自分に言い聞かせたといいます。

「こどもが小さいとか、夫の収入が少ないとか、色々と考えてしまうと思いますが、変わりたいという気持ちが強いなら『何を始めたらいいんだろう』『何を変えたらいいんだろう』と思考を巡らせること。何かを得るためには何かを手放さなくてはいけない。そんな割り切りが必要だと思います」。

また「自分ができると思っていることと、人の評価って違うことが多いんです」と語ると「自分だと当たり前にできていることでも、人からみたら当たり前じゃないことってあるんです。それは自分の武器になりますよね。しっかり自分の強みはなんなのかということを意識して考える思考を持つことは大切だと思います」とアドバイスしてくれました。

「常に、5年後どうなっていたいかを考えて行動しています」と語った福吉さん。現在、マーケティングリサーチコンサルタントとメイクセラピストという肩書きを持っていますが「パラレルキャリア、どれだけ色々な肩書きを持つかということも、個人で仕事を続けていくうえでは重要だと思います」と先を見据える。

常に自分の未来を想像し、アジャストしていくこと、そして勇気を持って踏み出すこと…そんな心がけが、進む道に光を照らすのかもしれません。

取材・文・撮影/磯部 正和

アントレ 独立、開業、起業をご検討のみなさまへ

アントレは、これから独立を目指している方に、フランチャイズや代理店の募集情報をはじめ、
さまざまな情報と機会を提供する日本最大級の独立・開業・起業・フランチャイズ・代理店募集情報サイトです。