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経営センスまでわかる、「数字」の書き方の基本を学ぼう【独立・起業のノウハウ集 第12回】

経営センスまでわかる、「数字」の書き方の基本を学ぼう【独立・起業のノウハウ集 第12回】

最初に問題です。「事業計画書」の中で、一番重要な箇所はどこだと思いますか?
ぜひ、考えてみてください。

 「数字」は経験や、能力、経営センスまですべてを語る



理念?起業の目的?競合分析?いろんなことが思い浮かんだと思います。
この解答は、ズバリ!「数字」の部分です。

いくら良い文章を書いても、数字の部分がダメなら融資審査は突破できない。それが真実です。
銀行や公庫などは、数字を重視します。数字は正直であり、ごまかすことができないものです。そして、その人の経験や能力、経営センスまで、どんな数字の予想をするかを見れば、一目瞭然となるからです。また、予想した各数字が、審査を突破できる最低ラインをクリアできているかも非常に重要です。各数字同士のつじつまが合っていることも求められます。

ここまで聞くとたじろぐ人もいるかと思います。
会社員時代ではあまり数字に触れることがなかったためか、実際に、文章の部分はスラスラ書けるのに、いざ数字の部分に入ると全く書けない……などの声はよく聞きます。ですが、心配しないでください。最初は書けないのが普通です。

そんな方のために、事業計画書で書く数字の部分の基本についてお話ししたいと思います。

 損益と資金繰りは別々にきちんと押さえる



まず、覚えておいてほしいことがあります。経営上、数字として予想しておく必要がある数字には2種類があります。
一つは「儲かるかどうか(損益)」
もう一つは「お金が足りるかどうか(資金繰り)」です。

この2つを別々に押さえる必要があることを覚えてください。

「勘定足りて銭足らず」「黒字倒産」といった言葉を聞いたことがあるかと思います。
いくら儲かっていても現金がなくなったら倒産します。
儲かるかどうかと、お金が足りるかどうかは、別々に把握しておく必要があるのです。ごっちゃにしてしまうと融資の審査も経営自体もうまく行かなくなるのでご注意ください。まずはここを頭に入れておきましょう。

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【予想しておくべき数字その1】損益

言い換えれば、「きちんと利益が出せる事業かどうか」です。
融資をする金融機関側から見れば、事業から生み出される利益が返済の原資。利益が出せない事業であれば、貸したお金を返してもらえる可能性が低くて貸すのはキケンということになります。貸して欲しい側の起業家としては、きちんと利益が出せる事業だということを、何としても金融機関に理解してもらう必要があります。

具体的には、起業後1カ月目から毎月の損益を予想し、最低でも1年間の損益予想を示す必要があります。さらに進んで2年目、3年目と損益の予想も示すことで長期的な展望を示すことをしていきます。

【予想しておくべき数字その2】キャッシュフロー

言い換えれば、「お金の入出金をベースとして、途中で資金の残高がマイナスになる(足りなくなる)ことがないかどうか」です。いくら利益が出る事業だとしても、途中でお金が枯渇するシーンがあれば、事業が破綻してしまうからです。起業家としては、予測損益計算書などで、きちんと利益が出ることを証明しつつ、途中でお金が足りなくなることがないかどうかを、資金繰り表などを使って説明することが求められます。

キャッシュフローについても、1カ月ごとの入金、支出、残高を予想し、金融機関に示すことが必要です。こちらは最低でも半年から1年分は予想しておきたいところです。

【まとめ】
・「事業計画書」の中で一番重要なのは数字。
・予想しておくべき「数字」は別々に考えてきちんと押さえておこう。

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