働いていると、定年や転職などを理由に上司・同僚・部下の退職というシチュエーションに出くわしますよね。特に年度末の3月や9月は人が入れ替わる時期です。では、退職する人へのメッセージはどのように送ったらいいのでしょうか。今回は、退職する人へのメッセージにおけるマナーやポイント、送別の仕方などもお伝えするのでぜひ参考にしてくださいね。
退職する人をどうやって送る?
まずは、退職する人をどのように送るか、その方法をいくつかご紹介します。
退職する人へのメッセージを送る
定番なのは、退職する人へのメッセージを送ることでしょう。寄せ書きなどを作り、最終出社日に退職する人に渡すのが一般的です。
最近では、退職する人へのメッセージをオンラインで集められる寄せ書きツールもあるので、オフラインでメッセージを集めるのが難しい場合は活用してみてはいかがでしょうか。
手紙を書く
個人的にお世話になった人や仲が良かった人には、手紙を書くのも一つの方法です。
寄せ書きだと多くの人の目に触れるため、それほどプライベートな話は書けないものです。また、寄せ書きはメッセージの文字量も決まっているので、簡潔に収める必要があります。
退職する人へのメッセージをたっぷり書きたいという方は、手紙を書いて感謝の気持ちを伝えるといいでしょう。
プレゼントを贈る
退職する人へのメッセージの他にプレゼントを一緒に贈る方法もあります。
メッセージだけでも、もらったら十分に嬉しいものですが、より感謝の気持ちを伝えたいという場合は、その人に合ったプレゼントを選ぶといいでしょう。
定年退職する人には趣味のグッズを、ステップアップのために退職する人にはビジネスグッズ、結婚や介護などの理由で退職する人には家庭で使えるグッズを選ぶのがおすすめです。
プレゼントに悩んでしまう場合は、食料品や日用品などの消耗品をチョイスするとよいでしょう。
花束を渡す
退職する人へのメッセージとともに花束を渡すのもおすすめです。プレゼントを選ぶのは悩んでしまいそう……と感じる場合は、相手の好きな色をリサーチしてそのカラーを基調とした花束を花屋さんに作ってもらうのがいいでしょう。
退職する人へのメッセージはいつ渡すのがベスト?
退職する人へのメッセージやプレゼント、花束はいつ渡すのが適切なのでしょうか。
ベストなのは、送別会のタイミングです。とはいえ、送別会を開かずに送り出すこともあるでしょう。その場合は最終出社日の最後に渡しましょう。
退職する人に贈ってはいけないアイテムは?
プレゼントを選ぶ際に注意したいのが、贈ることで失礼に当たるアイテムを選んでしまうことです。
ここからは、プレゼントとして贈ってはいけないアイテムをご紹介します。頭に入れておき、プレゼント選びの際には気を付けてみてください。
下着・靴下
まずは下着や靴下です。
下着や靴下といった肌着類は、生活に困っている人に贈るものとされているため、退職する人へのメッセージとともに贈るプレゼントとしては適していません。
靴・スリッパ
続いては靴やスリッパです。
靴やスリッパは「踏みつけるもの」とされており、「あなたを踏み台にする」という意味が込められてしまうのです。自分にはそんなつもりがなくても相手にそう捉えられてしまうと、せっかく感謝の気持ちを伝えたいだけなのにもったいないというものです。
また、靴に関してはそもそもサイズが合うかどうか分からないアイテムなので、職場でお世話になった人に贈るには適していないといえるでしょう。
ハンカチ
ハンカチも退職する人へのメッセージとともに贈るには適していません。
ハンカチは漢字で書くと「手巾」です。てぎれと読みます。これが「手切れ」を連想させるため縁起が良くないといわれ、お祝い事の贈り物には適していないとされているからです。
櫛
特に退職する相手が女性の場合、日常的に使うであろう櫛を選んでしまうこともあるでしょう。
しかし“櫛”はその読み方から「苦」「死」を連想させるとされているので、贈り物には適していないのです。
日本では「く」「し」という読み方をするものは全般的に縁起が悪いといわれているので、退職祝いではなくてもプレゼントを選ぶ際には注意したいところです。
日本茶
最後が日本茶です。
日本茶は、一般的にお葬式の際の香典返しに用いられるものです。お悔やみの場で選ぶものをお祝いの時に選ぶのはNGとされています。
飲み物をプレゼントとして贈るのであれば、紅茶やコーヒーなどを選ぶといいでしょう。
退職する人へのメッセージを書く時のポイント
続いて、退職する人へメッセージを書く時に押さえておきたいポイントをご紹介します。
感謝の気持ちを伝える
まずは何と言っても感謝の気持ちを伝えるのが一番です。
具体的なエピソードを交えながら、これまでお世話になったことへの感謝を伝えることで、より気持ちが伝わりやすくなるでしょう。
労いの言葉を伝える
退職する人へのメッセージで、感謝の気持ちと同時に労いの言葉も加えるようにしましょう。
特に定年退職する人に向けては、これまで数十年に亘る勤続への労いの言葉をしっかりと伝えるのがポイントです。
また、「一緒に働けて嬉しかった」「〇〇さんの仕事との向き合い方を見習っている」など、より詳しく伝えると、相手にもさらに喜んでもらえることでしょう。
別れの寂しさを伝える
退職する人へのメッセージでは、感謝・労いとともに別れへの寂しさも盛り込みます。
これまで一緒に仕事をしてきてお世話になった人が明日からいなくなると考えると寂しさを感じるものです。
「向かいの席に座っていた〇〇さんの姿が見られなくなると思うと寂しい」など、気持ちを伝えるのがポイントです。
新しいチャレンジへのエールを送る
退職する人へのメッセージの中に、新しいチャレンジへのエールも入れましょう。
定年退職する人には退職後の生活を楽しんでほしい旨を、転職して新たな挑戦をする人には新天地での活躍を祈っている旨を伝えるのがおすすめです。
退職する人へのメッセージを書く時の注意点
続いて、退職する人へのメッセージを書く時の注意点をご紹介します。
ネガティブな内容は書かない
個人的な手紙であればどんなエピソードを書いても問題ありませんが、寄せ書きなどの場合は誰が目にするか分かりません。退職する人へのメッセージにはネガティブな内容は書かないのが基本です。
もし自分が逆の立場だったら、送別される時にネガティブな話題をたくさん書かれたらいい気持ちはしないでしょう。明るく送り出してあげることを心がけましょう。
プライベートな話題は書かない
同じように、手紙の場合を除き、退職する人へのメッセージにはプライベートな話題は書かないように気を付けましょう。
職場の誰かが目にする可能性があるところで仕事の愚痴や「〇〇さんに好意を持っていた」などの話題をされるのは気持ちのいいものではないでしょう。
いくら仲が良くても最低限の礼儀とマナーは持って退職する人へのメッセージを書くようにしましょう。
転職先や退職理由には触れない
定年退職以外で退職する場合、何かしらの理由があって退職を決意しているはずです。その理由は複雑かつあまり大っぴらに話せるものではない可能性が高いといえます。
中には、退職する人から個人的に退職理由や転職先の話を聞き、知っていることもあるでしょう。しかし、それを寄せ書きなど職場の誰かが目にする可能性のある所に書いてしまうのはご法度です。
センシティブな内容には触れず、ポジティブなエピソードを交えて明るい文面にするように意識しましょう。
マナーを守って感謝の気持ちをしっかり伝えて
退職する人へのメッセージは、感謝・労い・エールというポイントを押さえておけば、基本的には大きく変わることはありません。
相手との関係性によって丁寧さやフランクさのバランスを変えることで、適切な距離感で退職する人へのメッセージを送れるでしょう。
マナーと注意点を頭に入れつつ、自分らしい言葉で見送りましょう。
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