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日系企業のアジア進出を支援する 日本とアジアの架け橋代行人 雇われない生き方:VOL.149

日系企業のアジア進出を支援する 日本とアジアの架け橋代行人 雇われない生き方:VOL.149
PROFILE

川崎 大輔さん(40歳)

合同会社アセアンプラスコンサルティング/埼玉県新座市

旅行会社に勤務後、大手中古車販売会社の海外事業部で自動車アフタービジネス(中古車、整備など)の立ち上げを行う。その後、自動車金融会社を経て、2015年に独立。日系企業のアジア進出支援を行う。(独)中小企業基盤整備機構による創業支援施設「ビジネスト」に入居し、起業家コミュニティづくりにも注力。

VOL.149
日系企業のアジア進出を支援する 日本とアジアの架け橋代行人

2度の転職で会社に失望。
“安定”というリスクもある

度目の転職先は組織が大きく、スピーディな事業判断ができない歯がゆさを感じました。2度目の転職活動をしながら独立も考えたけれど、具体的に何をすればいいのかわからない。幼い子ども2人を抱えて安定を手放すのはこわかったし、次こそ自由に仕事ができるだろうと、転職先に期待しました。

ところが、任された海外進出プロジェクトは1年で打ち切られ、赴任先のタイから帰国してみると仕事は何もなく、職場では「あの人、何しに来てるの?」という空気に。これはマズいと思い、日系企業のアジア視察ツアーを企画し、現地ビジネスについてのコラム連載も開始したら、それを見た企業からコンサルティングの依頼があったんです。さっそく事業化しようと動きましたが、会社は「業務外のことをするな」と。やっぱり、会社と自分の考えにはズレがあると痛感しましたね。

「今なら独立してもやっていけるんじゃないか」と思ったものの腹をくくれず、転職活動を進めても、どの会社とも考えが合わなかった。そこで、過去に自分のライフプランを書き出したノートを見返したら、「40歳で会社経営」という文字が目に飛び込んできました。私の父は40歳で起業し、61歳で亡くなりましたが、すでに自分も40歳。親父に追いつきたかったし、いつ死ぬかはわからない。自由を取るか、安定を取るか、自問自答の果てに、自由が1㎜だけ勝ったんです。妻に貯蓄をすべて渡し、「これがなくなったら皿洗いのバイトをするから挑戦させてほしい」と覚悟を伝えました。

独立後は、自分で何でも決定でき、スピーディに仕事を進められますし、毎朝、「生きてて良かった」と幸せを実感しています。会社員時代、給料は自動的に入るものだと思っていたけれど、今はお金の動く仕組み、稼ぐ方法を考えられるようになりました。会社を一歩出れば、見える景色は変わり、可能性も広がる。“安定”にはリスクもあると気づかされました。


更新日:2016/8/17
取材・文/上野真理子 撮影/刑部友康、阪巻正志、四宮義博、仲本 潤、町田里仁
アントレ2016.春号 「独立VS転職 私たちの決断」より

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