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技術者出身の知識を生かした特許や商標登録申請の代理人 雇われない生き方:VOL.146

技術者出身の知識を生かした特許や商標登録申請の代理人 雇われない生き方:VOL.146
PROFILE

﨑山 博教さん(41歳)

ザック国際特許事務所/大阪市淀川区

化学メーカーで研究開発職を1年経験。家業の表具店を継ごうと考え退職後、特許事務所に12年勤務。仕事の面白さに目覚め、独立に向けて弁理士資格取得へ。7回の不合格を経て合格。13年に独立。現在、大阪・東京に2拠点を構え、スタッフ5名を擁し、「開業5年以内にスタッフ30名」を目指す。

VOL.146
技術者出身の知識を生かした特許や商標登録申請の代理人

7回落ちた不安と焦り。
手放したことで開眼!「本質がわかる弁理士」に

許申請の代理人。それが弁理士ですが、年に1度の資格試験の合格率は、わずか数パーセント! 実は私、この資格試験に7回も落ち続けました(笑)。

 技術者出身ながら、文章を書くのが好き。人に勧められて特許申請事務所で働いてみたら、知識と文章力が必要な仕事は、天職のごとく楽しかった。世に発表されていない新技術に触れ、ワクワクする日々を味わい、「資格を取って独立しよう」と決めました。

 最初の3年は独学で挑戦し、それじゃ無理だと気付いてから、資格学校に通い、明けても暮れても勉強の日々。独立したくてしょうがないのに、受けても受けても受からない。焦るほどに成績も落ち、7年目を迎えた年、「もう、やってられへんわ」と(笑)。そこで、ギリギリまで一切勉強せず、自分を追い込む決意をしました。

 これが功を奏し、翌年、8回目の挑戦でついに合格! 思えば、長年の間に、資格取得が目的になっていて、独立して何をするのかを一切考えていなかった。論述試験でも、ありったけの知識を書き込んだだけ。つまり、特許申請で一番重要であるはずの、「技術の特徴」を端的に伝えることができていなかった。勉強から距離を置いたことで、その本質に立ち返り、合格できたんだと思います。

 特許申請は、一度出願したら内容を変更できません。発明者の権利を守るのは自分の文章であり、その技術が生きるも死ぬも、本質を伝えられるかどうかにかかっています。責任ある仕事に携わる今、大きなやりがいを感じます。


更新日:2016/7/20
取材・文/上野真理子 撮影/刑部友康、阪巻正志、四宮義博
アントレ2016.冬号 「いざ独立!私たちの第一歩」より

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