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「DX」を推進するために必要な「データ」と「デジタル技術」の活用とは?

「DX」を推進するために必要な「データ」と「デジタル技術」の活用とは?

前回、「DX」とは何か、なぜ各企業が「DX」に取り組むのか、ご紹介しました。

これから独立開業する際、この「DX」への対応は避けて通ることができないと思いますが、そのためには「データ」と「デジタル技術」の活用が必要だと言われています。

ここでは、「DX」推進に求められる「データ」と「デジタル技術」について、ご紹介していきましょう。

今までとは違う「データ」と「デジタル技術」への対応

これから「DX」を推進していくためには、まず自社の経営戦略を明確にすることが必要不可欠だと、前回お伝えしました。

既存のビジネスに変革をもたらす「DX」とは?

https://entrenet.jp/magazine/26035/

経済産業省が2018年に取りまとめた「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)」では、「DX」を実現していくためには、ビジネス環境の激しい変化に対応し、「データ」と「デジタル技術」を活用していくことが必要だとしています。

ただこれまでも「データの活用」や「デジタル技術への対応」に取り組んできている企業も少なくないと思います。今までの取り組みと何が違うのでしょうか?

「DX」実現に必要な「データマネジメント」

「DX」実現のためには、さまざまなデータをどう入手し活用していくか、つまり「データマネジメント」をどう行うかが重要になります。

「DX」推進が叫ばれる以前も、データマネジメントの取り組みは行われていました。ただそれは「集めたデータを社内でどう管理するか」「そのデータを自社製品の開発にどう活用するか」というものでした。

それが「DX」実現が求められる現在では、製品そのものの開発への活用だけでなく、その製品を使うことで何が起きるのか、データに基づいた情報提供も必要になります。

たとえば活動量計などヘルスケアの測定機器では、従来は機器そのものの提供がサービス内容でした。それが今ではアプリと連動したデータ管理や、各種データに基づいた健康アドバイスも提供し、大きな支持を得ています。

今の消費者は、モノとサービスの相乗効果で商品や企業を選ぶ意識が強くなっています。製品の利用だけでなく、アプリなどで消費者個人のデータをやりとりすることで、さまざまなサービス提供を求めているのです。

「DX」実現に必要な「最先端のデジタル技術」

また「DX」実現のためには、最先端のデジタル技術の力が不可欠だと言われています。ここでは、代表的なものを5つご紹介しましょう。

① クラウド

「クラウド」とは、メールソフトなどのソフトウェア、サーバー、ストレージなどのインフラを自社内に持っていなくても、インターネットを通じてそれらの機能を利用できる仕組みのことを指します。

最近ではさまざまなクラウドサービスが提供されています。各企業は自社の事業や業務に適したクラウドサービスを選ぶことで、AIなど最先端のデジタル技術を活用することができ、ビジネスのスピードアップが可能です。

また自社で所有し管理するシステムからクラウドに移行することで、システムの維持費の削減につながる場合もあります。

② AI

「AI」とは、学習や言語の理解、予測、問題解決など、人間にしかできないと考えられていた知的な行動の一部を、コンピューターで再現する技術のことを指します。

ビジネスでのAI利用は急速に普及しつつあり、現在ではさまざまな用途で活用されています。たとえば、AIによる顔認識や音声認識機能を使って新商品を開発したり、膨大な顧客データをAIで分析して新サービスに生かしたり、また問い合わせ対応にAIを導入して生産性を向上した事例もあります。

③ IoT(Internet of Things)

「IoT」とは、車や家電など、これまでインターネットに接続されていなかった「モノ」をインターネットにつないでモノの状態や人間の行動などの情報を収集・分析し、そこで得られたデータを活用して新たなサービスを生み出す技術です。

たとえばある大手農機メーカでは、農業機器にセンサーを取り付け、機器から発信される稼働情報をもとに、農作業の効率化を支援するIoTのサービスを提供しています。

最近では、最寄りの無人駐車場で気軽に車を借りて返却できるカーシェアリングが人気ですが、このサービスにも、車の位置情報や利用時間などを把握するためにIoTの技術が使われています。

④ 5G

「5G」とは「5th Generation」の略で、「第5世代移動通信システム」のことです。

現在使われている「4G」から「5G」になることで、通信速度が約20倍になり、10倍の端末への同時接続が可能になると言われています。端末の同時多接続ができるようになれば、先ほどご説明したIoTへの動きをより加速することができます。

さらに「5G」が利用できると、今までよりも大容量の高精細なデータを送受信できるようになるため、
たとえば遠隔地にいてもオンラインで医師の診療を受信でき、離れた場所にいる人と一緒に楽器演奏の練習をできるようになるとも言われています。

⑤ モバイル

一般的に「モバイル」というと、スマートフォンや携帯電話、タブレット型PCといったモバイル端末をイメージするかもしれませんが、「DX」においては、それらモバイル端末を活用して移動先や外出先でのビジネス活動を可能にする通信技術を指します。

これにより時間や場所に縛られない働き方が可能になり、使い方次第で、業務の効率化や社内コミュニケーションの活性化にもつながります。たとえば社外での商談中に社内システムにアクセスできるようになり、また在宅勤務中に社内会議への参加も可能になります。

「データ」や「デジタル技術」を活用できる人材の確保・育成を

ここまで、「DX」推進に必要な「データマネジメント」と「最先端のデジタル技術」について、ご紹介してきました。

先ほどご紹介した「DX推進ガイドライン」によれば、「DX」を推進することで、さまざまな製品やサービス、ビジネスモデルだけでなく、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土も変革していきます。

今後そのような変革に対応していくためには、これまでご紹介した「データ」や「デジタル技術」を活用できる、AIやIoTといった最新のデジタル技術に詳しい人材や、デジタル技術を生かした新たな事業・サービスを企画できる人材の確保・育成が必要です。

短期的にはアウトソーシングによって専門知識を持った人材の協力を得る、という方法もありますが、中長期視点で考え、多様性のある人材を明確にしたうえで、社内で育成・戦力化していきましょう。

PROFILE

HIDE

元大手広告会社で人事部長を経験。新卒・中途の採用から人事制度設計、労務管理まで人事業務全般を手がける。現在はその前職での経験を活かし、各種就職・転職セミナーの企画運営から企業の採用広報の企画設計等、幅広く活動中。

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