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起業家・先輩から学ぶ

市役所勤め20年からの起業。退職エントリの「いいね」に涙<アントレ本誌:2019年冬号より転載>

市役所勤め20年からの起業。退職エントリの「いいね」に涙<アントレ本誌:2019年冬号より転載>

会社が嫌いなわけじゃない。

仲間がいた。安定があった。愛着があった。

でも独立しないと、できないことがある。手に入らないものがある。

そんな思いで、会社を「卒業」していった先輩起業家に、話を聞いた。

慣れ親しんだ環境から一歩踏み出す時、胸に去来したものは。

オープンイノベーションの支援/角 勝さん

趣味に生きる時間がとれそうだから公務員。思えば、安易な選択でした。

実際はすごく忙しくて異動も頻繁。計算違いでしたね。「社会的な意義があるんだから」と自己洗脳して、仕事してました。

でも、こどもが生まれた瞬間、考えたんです。「置かれた場所で咲きなさい」という言葉もありますが、それで本当に生きていると言えるのか。世の中をよくするために最善を尽くすべきじゃないか、と。

市役所勤め20年からの起業。退職エントリの「いいね」に涙<アントレ本誌:2019年冬号より転載>

新潟県燕市主催のオープンイノベーショ ンイベント「TSUBAME HACK!」参加者と。

大阪のイノベーションハブの立ち上げを機に、多くの企業や自治体とつながりました。

僕は未来的なガジェットや家電が大好きで、新製品とか特許情報に目がないんです。おかげで誰と話しても話題には事欠かない。「この人とあの人を引き合わせたら面白い」なんてことも、感覚的に分かるんです。この仕事なら自己洗脳がいりません。きっと天職なんです。それをまた異動で失うわけにはいかない。

市役所勤め20年からの起業。退職エントリの「いいね」に涙<アントレ本誌:2019年冬号より転載>

自身の登壇機会も多数。

独立前は、散々言われましたよ。「公務員だから面白がってもらえるんだぞ」。

確かに、フットワークの軽い変わった公務員としてイベントに呼ばれたり、雑誌にも取り上げてもらっていました。
でも、SNSにアップした退職エントリに「いいね」が1300ぐらいついたんです。

僕が公務員でなくても応援してくれる人が、目に見えた。あれは泣けました。

PROFILE

角 勝さん(46歳)

(株)フィラメント/大阪市中央区
大阪市役所出身。2012年からは「大阪イノベーションハブ」の設立・運営に携る。15年に退職。オープンイノベーションによる新規事業開発や人材開発などを行う。取材場所は、自身も立ち上げに参画したコワーキングスペース「THE DECK」。
構成・文/東 雄介
撮影/刑部友康、片桐 圭、阪巻正志、宮田昌彦
アントレ2019.冬号
「安定、肩書、仲間・・・雇われるよさもあったけど『私、会社を卒業しました!』」より

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