皆さんこんにちは。
今回、「アントレSTYLE MAGAZINE」読者の方に独立について執筆することになりました菅田芳恵と申します。
よろしくお願いいたします。
私は金融機関3社とコンサルタント会社に勤務後、独立開業し、現在は社会保険労務士・ファイナンシャルプランナー・産業カウンセラー・キャリアコンサルタント等13の資格を生かして、コンサルティングや講演、執筆活動などを行っています。
なぜ独立をしたのか?
理由はたった1つ、「自分の可能性を確かめたい = 夢を実現したい」からです。
会社員であれば、収入は安定しますが、安定と引き換えに自分の夢の実現を我慢しなければなりません。
そして、何もできないまま一生を終えてしまいます。
それで良いのでしょうか?
人生を振り返った時、やりたいことができなかった人生ほど辛いものはないと言われています。
たった一度の人生です。
これを機に羽ばたいてみませんか?
本日は私が独立するまでの経緯、そして独立後成功するためには何をして、何を考えるべきか、ご紹介いたします。
1.夢を実現するための計画は、明確ですか?
独立という夢を持っていても、明確な計画でなければ実現しません。
用意周到な準備が必要なのです。
頭の中にあるボワーンとした独立のイメージをひとつひとつ書くことによって明確にしていきましょう。
私は、再就職した会社で、10年後に独立したいという夢を叶えるために働いてきました。
この会社員時代の経験(営業の仕方、契約書や請求書の作成、経理、広報や宣伝等)は、現在とても役立っています。
会社を辞めた後、何の準備もせずに独立することは可能ですが、それではうまくいきません。
そして最終的に生活に困って別の会社で再就職するというパターンがいかに多いことか!
これを回避するために会社員時代に生活費を稼ぎながら準備をして、独立を成功に導くのです。
この準備が成功するか否かのカギを握っていると言っても過言ではありません。
2.会社で作る資金・人脈・キャリア
独立の準備をする場合、まず現在の自分に不足しているものを考えましょう。
一般的には、資金・人脈・キャリアではないでしょうか?
その3つを会社員時代にお給料をもらいながら埋めていくのです。
独立開業にあたって資金は多いに越したことはありません。
数年間赤字が続くこともあるので、最低でも3年分の生活費を準備しましょう。
開業資金ですが、自宅を会社にすればそれほどお金はかかりません。
事実、私は専門家として独立するときに事務所を自宅にしたのでお金はかかりませんでした。
ただ、対外的に自宅では大きくPR出来ないので、すぐに街中の便利なビルの中に住所と郵便物と会議室を貸してくれる“バーチャルオフィス”を設置しました。
意外と安い金額で会社の所在地を町の中心地に置くことが可能なのです。
次に人脈です。
会社員時代の顧客、取引先、職場の仲間等に対して独立することを伝えておくと、独立後に協力してもらったり、顧客を紹介してもらったりできます。
ただし、あまり早くから伝えるのはやめておきましょう。
会社からあらぬ疑いをかけられないためです。
さらに、会社と同業種で独立する場合、顧客や取引先に対して自分の会社への勧誘は絶対にやめましょう。
独立後に会社から訴えられるケースが多いからです。
キャリアについては、独立する仕事に関連するものならば、長ければ長いほど自分の強みとなります。
3.夢を実現するための資格の重要性
会社で頑張れば、お金は貯まりますし、人脈も作れます。
しかし、全く違う分野で独立を考えている場合は、キャリアとはなりません。
そこで、キャリアに変わるものとして資格を考えてください。
私は専門家として独立したのですが、働いていた会社が建築関係のコンサルティング会社でしたので、一般的に考えられているような企業コンサル会社とは少し異なります。
私としては、経営関係の専門家として独立を考えていたので、「キャリアとしてはどうかなあ…」という事情がありました。
そこで、キャリアを補うべく資格を取得したのです。
まず、2年間で専門家として社会保険労務士、ファイナンシャルプランナー、キャリアコンサルタント等7つの資格を取得し、その後産業カウンセラー等全部で13の資格を取りました。
専門家の場合、その分野でのキャリアの長い人には勝てません。
その分、さまざまな知識があることをPRして差別化を図り、今日に至ります。
おすすめは商工会議所が認定する資格です。
国家資格ほど難しくないため独学でも合格可能であり、お金もそこまでかからず、経営者が会員の商工会議所なので認知度も抜群なのです。
4.会社員時代に副業・ボランティアで名前を売る
副業をするにあたり、まず確認してほしいのは、会社の就業規則です。
就業規則に副業禁止規定があれば、しない方が良いでしょう。
副業をしたからといって、即クビとはならないと思いますが、働きにくくなることは間違いありません。
その場合におすすめなのがボランティアです。
ボランティアにも種類がありますが、独立するにあたって名前を売ることができます。
無料ですが、何かを教えたり、講師をしたりと、自分の実績作りやファンを獲得することができる上、ボランティアですので、上手くできなくても、ご愛敬で許される面があります。
私も1年くらい、ボランティアというよりも、自分から「無料でやらせてください」と売り込んでイベントや自治体の生涯学習の市民講座の講師としてやってきました。
そのおかげで講師としての実績ができ、次第に有名文化センターの講師や自治体主催の講演会、企業研修の講師として声がかかるようになったのです。
副業の場合は謝礼をもらいながら実績作りができますが、無料ではないのでプロとしての力量を問われます。
まずはボランティアから始めた方が良いでしょう。
独立する夢を叶えるために、まずは自分自身に何が足りないのか確認してください。
そして会社員時代を「独立への準備期間」と捉えて、不足しているものを補う努力をしましょう。
仕事に明け暮れて気が付いたら定年。それではさみしくありませんか?
現在の仕事を頑張って、その中でスキルやお金、人との信頼関係を築いていき、それを宝物として夢に向かって努力をすることが大切です。
目的のある働き方は、時間の使い方も効率的にします。
私も、仕事と家庭と独立のための資格取得と、スケジュールを立てて時間を有効に使ってきました。
もちろん、気分転換のための旅行や外食等も楽しんでいたので、慌ただしくも充実した良い期間だったと今も思っています。
さあ、今日から独立という夢を叶えるために、計画を立てることから始めてみましょう。
菅田 芳恵
グッドライフ設計塾 代表
証券会社、銀行、生保、コンサルティング会社勤務後、独立開業。49歳から2年間で社会保険労務士やファイナンシャルプランナーの資格など7つの資格を取得。現在は13の資格を活かして、コンサルティングや研修、セミナーの講師、カウンセリング等幅広く行っている。最近では企業のハラスメントやメンタルヘルスの研修、ワークライフバランスの推進、女性の活躍送信事業などで活躍している。