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起業家・先輩から学ぶ

フランスパン生地を使った「おい塩ドーナッツ」:VOL.222

フランスパン生地を使った「おい塩ドーナッツ」:VOL.222
PROFILE

山田康夫さん(69歳)

尾鷲山田堂/大阪市生野区

大学卒業後、大手小売企業に入社。
59歳で退職すると、三重県尾鷲市の海洋深層水塩に出合い、「卵アレルギーの孫にドーナツを食べさせたい」と思い立つ。
2010年に起業。妻の時代さんと二人三脚の経営。移動販売やネット通販も行う。

VOL.222
フランスパン生地を使った「おい塩ドーナッツ」

定年1年前に退職、61歳で起業。
白紙の未来が生きがいのもと

われわれ団塊世代は、生まれた時から競争、競争でね。いい学校を出て、いい会社に入ったら、素晴らしい人生が待っていると聞かされてきました。それはそれで幸せでしたが、気がつけば59歳。会社を辞めてからのことは誰も教えてくれへんかった。

「この先どうすんねん」と先輩から聞かれて、はたと気がつきました。祖父も父も90過ぎまで生きた長寿の家系です。すると定年はゴールどころか、人生の折り返し地点でしかない。頭の中は真っ白です。これから先30年の計画なんて考えたこともなかった。「早よ会社を辞めえや! そしたら考えられるようになるから」「毎日毎日、年金の預金通帳を眺めて暮らすんか」と先輩。それですぐ辞めたんです。定年まであと1年、でも1年ぐらい会社におってもおらんでも一緒やと思ってね。

それで61歳から妻と2人でドーナツ屋さんです。大手メーカーのとはちょっと違う、甘さ控えめのドーナツ。「私はこれがおいしいと思うけど、お客さま、あなたはどう思うの?」というドーナツです。「おいしいね!」と言われたら、感謝感激。先のことは今も真剣に考えてますが、白紙のところから人生の設計書を書く生き方は身につきました。成功するかしないかは、話が別やけど(笑)、これは人生を楽しく過ごすための方法やと思うてます。己の道は己で切り開け!やね。 

構成・文/東 雄介
撮影/刑部友康、片桐 圭、阪巻正志、宮田昌彦
アントレ2018.秋号 副業も事業承継も週末起業も私が選んだ「独立」のカタチより

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