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活版印刷による名刺やポスター、書籍の制作:VOL.221

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溪山丈介さん(50歳)

FIRST UNIVERSAL PRESS/東京都台東区
パチンコ運営会社や、清元節の「太夫」など複数の職を経て、2008年から叔父の経営する活版の印刷所を手伝う。
13年6月、解散した叔父の印刷所から活版印刷の機材を譲り受け、ファーストユニバーサルプレスを創業。
名刺やポストカード、書籍の印刷を請け負う。

VOL.221
活版印刷による名刺やポスター、書籍の制作

廃業した印刷所から設備を承継。
活版印刷の環境を次代に伝える

いき当たりばったりに、バンドをやったり、パチンコの運営会社に勤めたり、江戸浄瑠璃の清元節を語ったりしていたんです。叔父が経営していた活版印刷の会社を手伝い始めた時も、これを続けていくなんてこれっぽっちも。活版印刷は時代とともに縮小傾向。うちも「よくやっていられるな」という経営状態でしたからね。

つぶれるような仕事をなぜ引き継いだかって、面白そうだったからです。以前、大きな印刷所でバイトしたことがあります。今主流のオフセット印刷の設備が並んでいて、何百人という人が動いていた。でも活版印刷は、文字を並べて機械で刷ったら出来上がり。「こんなに簡単な仕組みで本ができるのか」と驚きました。刷り上がった文字には何とも言えない風合いがあります。職人さんたちがまたすごくて。母型彫刻、鋳造、文選、植字、印刷と分業するんですが、仕事が速いだけじゃない、同じ仕事を飽きずに1日続けていられる。とてもマネできません。

だから自分が職人を名乗るなんて、とんでもない話。文字を組む作業もめんどくさいですよ(笑)。でも「橋渡し」ならできるだろうと思っています。活版印刷を続けられる環境を次の世代に渡したい。興味のある方にはノウハウも提供します。このまま活版という産業がなくなったら寂しい、もったいないじゃないですか。 

構成・文/東 雄介
撮影/刑部友康、片桐 圭、阪巻正志、宮田昌彦
アントレ2018.秋号 副業も事業承継も週末起業も私が選んだ「独立」のカタチより

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