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100万個のヒット商品も手がける主婦発明家:VOL.216

100万個のヒット商品も手がける主婦発明家:VOL.216
PROFILE

松本奈緒美さん(50歳)

(株)発明ラボックス/東京都新宿区
美大を卒業後、発明家に。掃除機のノズル「ペン先すーぴぃ」が14万個、販売促進用ツール「紙パズル」が100万枚などヒットを連発。2010年に発明ラボックスを設立、約4000人の発明家のアイデアをメーカーにつなげるプラットフォームを構築した。

VOL.216
100万個のヒット商品も手がける主婦発明家

初めての商品開発に5年。
脱「独りよがり」でヒット連発

最初の商品「ペン先すーぴぃ」の商品化まで5年もかかりました。もともと家事ができないダメ主婦。それを補うため家事が楽になるグッズを作ろうと思いついたんです。試作まではバッチリ。「これが売れたら大金持ち!」となったわけです。

70社に提案書を送り、40通の不採用通知が戻ってきました。でも1通だけダメな理由を書いてくれた会社が。指摘されたところを改善して再提案、すると面白がってくれた社長さんと直接のやりとりが続きました。発明って「まず作ってみる」「ダメだと分かったらすぐ壊す」の繰り返しなんです。そこで自分のアイデアにこだわると、独りよがり。商品化につながりません。

その社長さんが急に亡くなって…さすがに諦めました。でも1年後、副社長とお話をする機会が。話しているうち、その会社の商品が「ペン先すーぴぃ」の改良に使えることがわかって、なんとその場で商品化が決まりました。5年も苦労したのに答えは目の前にあったんです。よく考えると私もその会社の商品を全然チェックしてなかった。だいたい初めから70社に応募するのがいけない(笑)。就職活動と同じですね。でもその5年で学んだものがすごく大きいです。取引先であるメーカーの考え方や製造のこと、コスト感覚、全部教わったおかげで、以降の発明は、出せばすぐ商品化ですから。
 

構成・文/東 雄介
撮影/刑部友康、片桐圭、阪巻正志、宮田昌彦
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