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日本伝統の帆前掛け専門店。各種オーダーメードも可:VOL.199

日本伝統の帆前掛け専門店。各種オーダーメードも可:VOL.199
PROFILE

西村和弘さん(44歳)

(有)エニシング/東京都小金井市
大学卒業後、江崎グリコに入社。2000年11月に脱サラ。Tシャツの企画販売を手がける。
前掛けの産地である愛知県豊橋市の職人と出会ったのを機に、2005年、前掛け専門店に業態変更。
欧州でも前掛けは人気。ジブリや広島東洋カープなど企業とのコラボも多数。

VOL.199
日本伝統の帆前掛け専門店。
各種オーダーメードも可

売るのは日本伝統の前掛け1つ。
粘りと我慢で続けた10年

根っこには日本文化を海外に紹介したいという気持ちがあります
最初は漢字をプリントしたTシャツを売っていました。その並びに「職人魂」と入った前掛けを並べたら、すぐに売れた。
膝をつく仕事が多いからとカメラマンの方が買っていく。美容師さん、お米屋さん、氷屋さんも。

本格的につくろうということで産地を調べると、愛知県豊橋市にたどり着きました。
でも生地を織る人、染める人、皆お年寄りで「もう辞める」「Tシャツを続けなさい」という。それもそうかと思いましたよ。
でも染屋さんが「東京で面白い前掛けをつくっている奴らがいる」といって僕らの前掛けを見せてきた。
その人は自分の仕事に誇りを持っていました。辞めるなんて、もったいないじゃないですか。

今扱っているのは日本伝統の「一号前掛け」です。
分厚い帆布で、糸も染めも大量生産品とはまるで違う。これを売り続けるのは粘りと我慢がいるんですよ。
「もっと安く」と言われても流されないこと。それと前掛け以外の製品に手を出さないこと。
帆布の生地をかばんにするのが流行っています。途中あんまり売り上げが悪いからかばんをつくろうかと心が揺れたこともあるんですが、「そっちじゃないと思います」と従業員が。

あの時ブレていたら「前掛けのエニシング」という看板は育たなかった。10年持たなかったです。

 

構成・文/東 雄介
撮影/刑部友康、片桐 圭、阪巻正志、日高康智
アントレ2017.冬号 「こうすれば続く!7人の稼ぐ道10年継続 私たちの現在地」より

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