スタイルのある生き方へシフトしたいビジネスパーソンのためのニュース・コラムサイト。
検索
起業家・先輩から学ぶ

キャリア官僚から再生可能エネルギーのコンサルへ:VOL.193

キャリア官僚から再生可能エネルギーのコンサルへ:VOL.193
PROFILE

宇佐美典也さん(36歳)

東京都港区
東京大学経済学部を卒業、経済産業省に入省。在職中に「三十路の官僚のブログ」が話題に。2012年に退職、現在は太陽光発電分野でのコンサルなどを行う。著書に『肩書き捨てたら地獄だった』(中公新書ラクレ)がある。

VOL.193
キャリア官僚から再生可能エネルギーのコンサルへ

肩書エリートのプライドを捨て
いちから自信を積み上げる

キャリア官僚にもエリートなりのコンプレックスがあります。一緒に仕事するのは立派な起業家、専門家たちばかり。彼らは一つ一つ積み上げて今の地位を築いています。でも自分はそういうステップを飛ばしている。まるで裏口入学したみたいな後ろめたさがありました。

 経産省を辞めたのは、一度自分も積み上げてみたいと思ったから。なんですが「肩書捨てたら地獄」でした。半年は役人時代のご縁で仕事を振ってもらえましたが、貯金が1000円を切ったことも。その縁も途絶えた時のことは忘れられません。人生が崩れていく感じ。足もとがグラグラして新橋から東京駅まで歩くのに4時間もかかった。でも覚悟が決まったのもその時です。自分の力で新しい人脈、新しい仕事を作るしかないと腹をくくった。

 思えば僕は肩書を捨てても無駄なメンツを捨てていなかったんでしょうね。土下座して仕事を取るとか、どんな小さいチャンスでもつかみ取るみたいな「がむしゃら感」がありませんでした。でもそこからはメンツも捨てて、おごってもらえるものはおごってもらったり(笑)、できないものはできないと受け入れたり。ブログでセルフブランディングを始めると、やっと仕事が転がり始めました。今やっている太陽光の仕事も、ブログの記事がきっかけで依頼がきたものなんですよ。




構成・文/東 雄介 撮影/刑部友康、太田未来子、片桐圭、日高康智
アントレ2017.秋号 「会社員の肩書、プライド、業界の慣習から自由に! 捨てれば始まる」より

アントレ 独立、開業、起業をご検討のみなさまへ

アントレは、これから独立を目指している方に、フランチャイズや代理店の募集情報をはじめ、
さまざまな情報と機会を提供する日本最大級の独立・開業・起業・フランチャイズ・代理店募集情報サイトです。