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家族で移住、開業した奄美大島のベーカリー 雇われない生き方:VOL.189

家族で移住、開業した奄美大島のベーカリー 雇われない生き方:VOL.189
PROFILE

丸田恵さん(42歳)  朝羽さん(39歳)

晴れるベーカリー/鹿児島県奄美市
左から朝羽さん、恵さん。夫の恵さんは飲食チェーンの店舗責任者として13年間勤務。妻の朝羽さんは同僚だった。仕事がマンネリ化するのを感じた頃、独立を決意。パンの学校に1年通ったのち、自分が生まれ育った奄美大島に移住、2015年3月に開業した。

VOL.189
家族で移住、開業した奄美大島のベーカリー

「パンなら世界共通」
奄美移住を妻が推した

奄美に帰りたいって妻に打ち明けると「いいんじゃない」と言ってくれました。小さいこどももいたのに、楽観主義なんですね。奄美には私の実家が、神奈川には妻の実家があるし、ダメなら身を寄せればいいって。

パン屋を勧めてくれたのも妻と義母です。パンならこどもからおじいちゃんおばあちゃんまで幅広く買ってくれるから、世界のどこに行ってもやっていける、それに「パン屋に来て怒って帰る人はいない。みんな幸せそうに帰っていく」。それはいいねと。妻は元同僚で、飲食業経験者。お客さんが来てくれるのは妻の接客も大きいと思います。パンはショーケースに並べて、お客さんが妻と会話しながらパンを選べるようにしました。それを楽しみにふらっと寄ってくれる人がいるぐらい。

オープンして2年、収入は3分の1になりましたけど、満足度は100%以上です。仕事がマンネリ化してたのもありますが、僕は島の自然の中でのびのびとこどもを育てたかった。都会にいた頃は早く電車に乗らないかんとか気が急いて、下ばかり向いてた気がします。奄美に戻ってきてからは朝も夕も空をよく眺めてる。若い頃は何もないつまんないとこだと思ってたんですけどね。大人になって分かりました。時間がゆっくり流れていつも自然体でいられる、家族と一緒に過ごせる。これが一番ぜいたくだなって。




構成・文/東 雄介 撮影/刑部友康、阪巻正志
アントレ2017.夏号 「1人では決断できなかった 私と家族の独立物語」より

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