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黒字を出せ、バンドマン! ブログとバンドの二刀流で作る「音楽を一生続けられる世界」

黒字を出せ、バンドマン! ブログとバンドの二刀流で作る「音楽を一生続けられる世界」

「誰に、どんな価値を提供したいのか」

独立・起業を考える上で、おそらく誰もが考える根源的な問いです。

今回お話を伺った星川崇さんは「バンドマンが音楽を一生続けられる世界」を作るために、独立を果たしました。

ドラマーとしてバンド活動をする傍ら、月間20万PVを誇るブログメディア「バン活!〜バンドマンのための音楽活動サイト」(http://www.shellbys.com/)を運営している星川さん。

ブログとバンドの活動で、どのようにそんな世界を作っているのでしょうか。

<プロフィール>
星川崇さん

1986年生まれ。山形県出身。

大学入学時から現在まで10年以上ドラマーとして活躍。

2017年からは自身が運営するブログ「バン活!バンドマンのための音楽活動サイト」(http://www.shellbys.com/)の収益を軸とするブロガーとして独立。

バンドマンだからこそできる、唯一無二のブログ制作

ーバンドマンとブロガーを両立されている星川さん。現在に至るまでの経緯を教えてください。

星川さん
僕は18歳で山形から上京し、大学進学と同時にバンドを組みました。ドラムも、その時に始めたんです。

とはいえ、音楽との出合い自体はもっと前でした。

僕が中高生の時によく放送していた「ハモネプリーグ」(アカペラのコーラスを扱った番組企画)が流行っていたこともあって、ボイスパーカッションをやっていたんです。

音楽の重要な要素である「リズム」が身体に染み込んでいたので、音楽にはすんなり入っていけましたね。

そこから本格的にバンド活動をしていき、CDを自主制作・販売も経験したのですが、結成して間もないレベルのバンドで、CDを売るのには限界がありました。

そこで売り上げを伸ばすために「もっと宣伝をしよう!」と、メンバーそれぞれのSNS等でPR活動を始めました。その中で特に効果があったのが、ブログでの発信だったんです。

ーそこからバンドマンとブロガーの両立が始まったんですね。

星川さん
はい。広告収入やアフィリエイトなど、ブログを始めてから少しずつ収益が発生していくようになったので、音楽にも集中できるようになり「これは両立しやすいな」と手応えを感じました。

初めはCDの宣伝をするためだけにブログを書いていたのですが、続けていくうちにブログを書くこと自体に夢中になっていました(笑)。

そしてブログと音楽活動を並行して行ってきたのですが、昨年、在籍していたバンドが活動を休止しました。

ーバンド活動を休止してからは、星川さんはどのような活動を?

星川さん
ブログだけは続けていました。その他にも生活していくためにアルバイトもしていましたが、今年の1月にブログ1本で生活できる目処が立ったので、ブロガーとして独立しました。

その後も再びバンドを組んだのですが、様々な事情で活動を休止。今現在はブログ中心の生活をしています。

ー現在はブロガーとしてご活躍されているんですね。

星川さん
今のところはそうですね。

ですが、バンド活動も再開しようと思っています。

僕はもともとブロガーである前に、バンド活動で生計を立てるバンドマンですから。

それにブログでは、僕のような状況のバンドマンを読者と想定していますし…。

今はブログのみの活動になってしまっていますが、いずれはまたバンドと両立をして、ブログとバンドの2つで生計を立てられるライフスタイルを実現したいなと、思っています。

世のバンドマンを、もっと幸せにしたい。ブログとバンドの二刀流にこだわるワケ


出典:http://www.shellbys.com/

ー星川さんのブログを拝見する限り、個人のブログというよりも1つの「メディア」のような充実した内容の記事が多いですよね。ブログにはどれくらいの時間を当てているのでしょう?

星川さん
ブログには週に5〜6日、1日に6時間ほど費やしています。

たまに音楽業界をよく知る大手レコード会社の人などにインタビューをする記事も制作しています。そのための取材等にも時間を要しているので、かかる時はもっとかかりますね。

ーただそれほどブログに時間を費やすとなると、バンドと両立するに当たって大変な部分も出てくるのではないでしょうか?

星川さん
ブログに関しては先ほど触れましたが、好きでやっていることなので、「キツイなぁ」と感じたことはないですね。

大変だと感じる以上に、「ブログを読者にとって有益なものにしたい」という気持ちの方が強いので、自然と記事執筆に多くの時間をかけるようになっているんです。

またブログをやっていたからこそ、僕と同じくドラマーで、起業家として活躍されている、海保けんたろーさん(https://entrenet.jp/magazine/7115/)や作曲・編曲家のこおろぎさん(https://entrenet.jp/magazine/10123/)をはじめ、様々な人との出会いも増えましたから。

こういった多くのつながりが生まれるので、出会いの場や活動の幅を広げられるという意味でも、ブログの存在は大きいと思います。

ー先程星川さんは「ブログはバンドがあってこそ」とおっしゃいました。星川さんにとって、ブログ本来の役割はバンドの広報だったそうですが、他に理由はありますか?

星川さん
ブログで発信を続けている内に、長年のバンド生活・ブログ生活で培ってきた自分の経験をもっと発信して「世の中のバンドマンがもっと経済的に豊かになって、よりよい音楽を発信できるような情報を提供したい」と思うようになったんです。

バンドで稼ぐことって、精神的にも肉体的にも、めちゃくちゃ大変なんですよ。

グループとして目指す目標は同じでも、それぞれ個人の意見がありますし、時にはその個人同士がぶつかり合うこともあります。

お金のことに関しても、スタジオ練習やライブ費用、楽器などの消耗品にも多くの金額を経費として差し引かれてしまいます。

だからバンドだけで稼ごうと思うと、なかなか厳しいのが現状です。

音楽的な方向性、かさむ活動費用…。バンドマンにとって悩みのタネは尽きません。

なので僕のブログでは、バンドマンが音楽活動をする上で困ること、そしてそれを解決する方法を中心に情報を発信しているんです。

ーだからこそ、自分が1バンドマンとして最前線で活動していかなきゃいけない、というわけですね。

星川さん
その通りです。

僕もかれこれ10年以上バンドをしているので、今はその経験の貯蓄から書いています。

ですが完全に現役から離れ、バンドをやらない時間が増えれば増えるほど、僕の経験はゆるやかに衰えていきます。

そうなると「今バンドをやっているバンドマンが欲しい情報」からどんどん遠くなってきてしまうんですよね。

まず僕自身がバンドで生計を立てる。そしてそこで得た見識をブログとして発信する。

その2つが上手くいくような関係を作ることが、バンドとブログの二刀流の流儀です。

どんなビジネスでも、続かなかったら意味がない。音楽を一生続けられる環境を作るために必要なこと

ー星川さんが仕事をする上で、大切にしていることはなんですか?

星川さん
これは、あらゆるビジネスの基本だと思うのですが「誰にどんな価値を提供したいのか」を明確にすることって、本当に大切だと思います。

僕の場合は、自分の音楽を聞いてくれるリスナーに、音楽を届け続けること。

そして、世のバンドマンに対して、価値のある情報を発信し続けて、彼らが経済的にも音楽的にも成功するためのヒントを送り続けること。

ー「誰にどんな価値を提供したいのか」。バンドやブログだけでなく、とても重要な視点だと思います。その他に重要なことはなんでしょう?

星川さん
やはり「継続すること」だと思います。

バンドもブログも、続けることに意味があるし、続けるからこそ価値を提供できるし、稼ぐこともできる。

逆に言えば、どんなビジネスでも「続かなかったら意味がないし、稼げない」ということです。

ではどうしたら継続できるのか。

様々な答えが思い浮かびますが、僕は「自分の好きなことをすること」だと思います。

僕の場合はバンドとブログでした。バンドもブログも大好きだったからこそ夢中になれたし、ここまで情熱を持って続けることができた。

特にこれから独立・起業を考えている人にとっては、なおさら大切にしていただきたい考え方です。

要注意なのは自分が好きなことではなく、流行やトレンドになんとなく流されて、独立・起業をされてしまうことだと思います。

たしかに流行に乗ればそれなりに稼ぐこともできるかもしれませんが、絶対に長続きしません。

苦しい時、逃げ出したい時にどう乗り越えるか。そのモチベーションの源泉は、自分の仕事がどれくらい好きかという点にかかっていると思います。

ー継続しないビジネスは意味がない。星川さんならではのメッセージだと思います。バンドマンやブロガーに限らず、重要なことですね。最後に、星川さんの今後の目標を教えてください。

星川さん
音楽をやりたい人が「音楽を一生続ける」ことが当たり前になる世界観を、僕なりのアプローチで作っていきたいですね。

音楽活動を一生続けていくためにはどうすればいいのか。

そのためには1人でも多くの「黒字を出せるバンドマン」が増えればいいのではないかと思います。

ライブで、出演するグループが全員黒字を出すくらい人気があるとしましょう。

そういった「稼げるバンドマン」は、ライブ会場側から出演依頼を受けるようになりますし、活動の幅が広がって長く音楽を続けることができます。

多くのバンドマンが活躍できるよう、音楽業界の底上げを図り、食えないバンドマンを減らしていく。

僕のバンドマンとブロガーの両立生活が、そのサポートを担えたら思っています。

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