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定年を見据えた独立・開業の理想と現実 年間密着取材Ⅱ ~林原さん編第9回~

定年を見据えた独立・開業の理想と現実 年間密着取材Ⅱ ~林原さん編第9回~

これまでの独立活動のなかで、カーリペアのフランチャイズでの起業というガイドラインは心のなかで決まっているようですが、なかなか具体的な行動を起こせない理由が、職を持ち収入も安定しているという現状にあるようです。定年退職まで1年半という時期に差しかった林原さん、はたして今月は進捗があったのでしょうか。

林原雄大(仮名)さんプロフィール
大学卒業後、車・旅行ガイドなどを刊行する出版社に入社。現在58歳で、1年半後に定年を迎えるが、2人のこどもがまだ中学生と高校生なので、現在勤務している会社の嘱託などを視野に入れつつも、起業を優先に検討している。お父さまが経営していた表装業や、趣味だったカヤックを取り扱うアウトドアショップ経営も選択肢としてあげていたが、自身の経歴と趣味を生かし、カーリペアのフランチャイズ加盟で検討中。現在まだ定職についているため加盟は見送り中。

――前回、カーリペアのフランチャイズ本部に、加盟オーナーへのヒアリングはご自身が自らコンタクトをとって直接行って欲しいと言われたそうですが、その後、具体的に行動はされたのでしょうか?

前回お話しした、自宅の電話回線トラブルで思った以上に苦戦して、実はまだ、コンタクトをとっていないんです。

hayashibara

――フランチャイズ本部から紹介される加盟オーナーより、ご自身で選んだオーナーにお話を聞く方が、信用度は増しそうですよね。

そうですね。そのオーナーがちゃんと話をしてくれればということはありますが、しっかりと業績をあげて成功している人と、苦戦している人の両方からお話が聞ければ、フランチャイズが話していることの真偽というのも、より見えてくるかもしれませんね。

hayashibara

――具体的にどの加盟オーナーにコンタクトをとるか目星はつけているのでしょうか?

フランチャイズ本部側は、私が開業を希望している県内のオーナーよりは、県外で近隣の方がいいとおっしゃっていました。確かにあまり近い加盟店のオーナーだと、後に競合となる可能性も出てくるので、警戒されてしまうかもしれませんね。

hayashibara

――定年まで約1年半という時期に差し掛かってきました。カーリペアのフランチャイズで独立する場合、意志決定をしてから、それほど開業まで時間がかからないという印象を受けます。早期で退職してまで話を進めないというのは、それだけメリットが少ないということでしょうか?

早期退職するのと、定年退職するのとでは退職金や共済等の退職お祝い金なども変わってくるんです。下の娘が来年高校受験だったり、上の子も大学受験も控えていたりするので、現状では、いますぐ決断するだけの材料がないんですよね。

hayashibara

――現在の収入を考えると、独立して収入がダウンするリスクを背負うまでの決断ができないということですか?

よっぽど大きな状況がなければというのが正直な気持ちですね。

hayashibara

――よっぽどというのは具体的には?

来年4月になると、給与が6万円ほどダウンするのですが、年々給与のダウンは続いているので、予期せぬことが起きたら、早期退職して開業というのも考えなくてはいけないと思っています。

hayashibara

――働きながら、並行して開業してみる…という方もいますが、林原さんの会社では副業はNGなのでしょうか?

基本的にはダメですね。もし可能ならそういうスタートもありなのですが。

hayashibara

――現在の収入との兼ね合いという言葉が出てきていますが、独立・開業した際の、具体的な収入イメージはありますか?

開業している知人から「開業したら月100万円ぐらいは稼がないと…」と聞いているので、そのぐらいを目安に考えています。検討中のフランチャイズに加盟した場合、経費やフランチャイズへのロイヤリティーも考えると、月間120件ぐらいの仕事が必要かなというイメージです。

hayashibara

――月に約20日間の稼働とすると、1日6件ぐらいとなりますね。

そうですね、そうなると一番問題になってくるのが、顧客の獲得となってくるので、営業活動は重要だと思います。

hayashibara

――初期費用はどのぐらいを見積もっていますか?

無店舗経営を考えているので、研修参加費、工具購入費、移動用の車両購入などで、180万円ぐらいを見ています。あとはロイヤリティーの詳細などはまだ確認中なので、そこを含め、より具体的な数字を出してみたいと思っています。

hayashibara

今回の取材を終えて

現職がある方だと、独立開業した時点での利益目標はおのずと現在の収入が基準になってくると思います。さらに定年退職というゴールが近ければ近いほど、勤め上げた時に入ってくるお金というものが具体的に見えてくるぶん、決断しにくくなるのかなという印象です。年齢が若いほど、夢と現実のバランスは理想に寄っていくのでしょうが、林原さんの場合、より慎重になっていくのは、必然なのかもしれません。

「-Season2-長期密着取材! 独立開業への道365日」シリーズ
次回の更新は、2017年8月25日(金)。
2017年4月、理想の託児所を開業した菊地さん編(第9回)予定。
様々な販促活動を行い見えてきた効果的な集客方法とは? 次回お楽しみに!

更新日:2017/8/18
文:磯部正和 撮影:吉原朱美




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