法人カードでキャッシングをする時の注意点とおすすめカード3選

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「法人カードのキャッシングにはどんなメリット・デメリットがあるの?」

「法人カードのキャッシングはカードローンやビジネスローンとどう違う?」


法人カードには経費処理の効率化やキャッシュフローの改善、ポイント還元などさまざまなメリットがあり、キャッシングが利用できるのもその1つです。


今回は法人カードのキャッシング機能について詳しく知りたい方を対象に、そのメリットやデメリット、カードローンやビジネスローンとの違いなどについて解説します。

法人カードのキャッシングの利用限度額

法人カードは一般的に規模の大きな企業を対象とした「コーポレートカード」と、中小法人の代表者や個人事業主を対象とした「ビジネスカード」に分類されますが、キャッシング機能が付帯されているのはおもにビジネスカードです(ビジネスカードでもキャッシングができないものもあります)。

代表的な法人カードのキャッシング限度額

キャッシングができる代表的な法人カードの限度額について、具体例をいくつかみてみましょう。

カード 限度額
三井住友ビジネスカードfor Owners(クラシック) 0~50万円
三井住友ビジネスカードfor Owners(ゴールド) 0~50万円
三井住友ビジネスカードfor Owners(プラチナ) 0~100万円
EX Gold for Biz S 10~100万円
セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード 0~50万円
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード 0~50万円
ダイナースクラブビジネスカード 0~300万円

上記のとおり、法人カードのキャッシング限度額は50~100万円、最大でも300万円程度です。

そのため、新たなビジネスのために必要となる事業資金を調達する目的では利用しづらいでしょう。

なお、クレジットカードは一般的にランクが高いほど付帯サービスも充実しますが、キャッシングの限度額についてはランクが上がっても高くなるとは限らない点に注意が必要です。

限度額についての注意点

クレジットカードはショッピング枠とキャッシング枠が別々に設定されますが、それぞれについて上限まで利用することはできません

例えばショッピング枠が100万円、キャッシング枠が50万円で、ショッピング枠について70万円の利用があれば、キャッシングは30万円まで利用できるということになります。

法人カードのキャッシングの利息と支払い方法

ここでは法人カードのキャッシングを利用するとどのくらいの利息がかかるのか、返済の方法にはどんなものがあるか解説します。

キャッシング利用時の利息

代表的な法人カードのキャッシングの利率(実質年率)は以下のとおりです。

  • 三井住友ビジネスカードfor Ownersシリーズ:15.0%
  • EX Gold for Biz S:90万円まで 18.0%100万円~ 15.0%
  • P-one Business Mastercard:12.0~17.95%
  • ダイナースクラブビジネスカード:15.0~20.0%

金融機関のビジネスローンや有担保ローンなら2%程度から借りることができますが、法人カードのキャッシングであれば15%程度の金利がかかるのが一般的です。

利息は毎月の締日までの日々の残高をもとに、日割り計算されます。

資金調達だけが目的であれば、法人カードではなくカードローンという選択肢もあります。

カードローンなら法人カードのキャッシングよりも低めの利率(3.0%程度~)で借り入れをすることができます。

なお、金利は借入金額が高いほど一般的に安くなる傾向があるので、少額であれば法人カードのキャッシングと差がないこともあります。

キャッシングの支払方法の種類

キャッシングで利用した資金の返済方法についてはリボ払いのみか、1回払いとリボ払いのいずれかを選べるのが一般的です。

一例を挙げると、セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードでは1回払いのほか、リボ払いとして3万円コース、5万円コース、10万円コース、ゆとりコースの4種類から選べます。

リボ払いについては元利定額方式(残高スライド)で、月末のリボ残高に応じて以下のように返済額が決まります(ゆとりコースの場合)。

この返済額は利息込みの金額なので、元本返済額は利息を差し引いた残りとなる点に注意が必要です。

リボ残高 月々の返済金(利息込み)
1~100,000円 4,000円
100,001~200,000円 8,000円
200,001~300,000円 12,000円
300,001~400,000円 11,000円※
400,001~500,000円 14,000円
500,001~600,000円 17,000円
以降100,000円増すごとに3,000円ずつ追加
*200,001~300,000円のときより少ないですが、間違いではありません(セゾンカード規約第40条参照)。

出典:セゾンカード公式サイト

法人カードのキャッシング方法

法人カードのキャッシングを実際に利用する場合、一般的にはATMを通じて現金を入手するか、ネットや電話で銀行口座への振り込みを依頼するかのいずれかです。

セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードの場合、ATMならセゾンカードのステッカーが貼られている全国のATM(銀行、コンビニ、そごう・西武などに設置されている「CREDIT SAISON ATM」)で利用できます。

また、インターネットや電話を通じて利用する場合(ONLINEキャッシング)は24時間いつでも利用でき、早ければ数十秒で振り込まれます。

法人カードのキャッシングを利用するメリット

法人カードのキャッシングには次のようなメリットがあります。

急な資金需要にも対応可能

法人カードのキャッシングなら、カードの審査が通り枠が設定されていれば簡単な手続きで借り入れをすることができます。

プロパー融資やビジネスローンと比べてはるかに簡単なので、急な資金需要にも対応できます。

担保・保証人が不要

融資を受ける場合は担保や保証人が必要になることも多いですが、法人カードのキャッシングならその必要はありません

限度額の範囲内なら何度でも借りられる

キャッシングは限度額の範囲内であれば、何度でも利用することができます

融資のたびに審査を受ける必要がないので、枠があればいざというときに役立ちます。

海外で両替の手間なし

法人カードがあれば海外出張で現地通貨が必要なとき、ATMを通じて入手することができます。

両替の手間がかからないので便利です

法人カードでのキャッシングのデメリット

法人カードのデメリットについては先述していますが、改めて整理して解説します。

金利が高め

法人カードのキャッシングは無担保・保証人不要であるため、金利はカードローンやビジネスローン、プロパー融資などよりも高めとなっています。

限度額が少ない

法人カードのキャッシングは他の方法による借り入れと比べ、一般的に限度額は低めに設定されています。

キャッシングはあくまで一時的な資金繰り(運転資金の調達)に役立つ程度と考えておくべきでしょう。

キャッシング機能を付けると審査が通りにくくなる可能性がある

法人カードの申し込みにあたり、キャッシング枠を付けることで入会審査に通りにくくなるおそれがあります。

ただし、申込者の信用情報に問題(延滞の記録など)がなければそれほど大きな影響はないと考えられます。

キャッシングができるおすすめ法人カード3選

ここではキャッシングが可能な法人カードを3枚紹介します。

法人カードはメリットが多いので、キャッシングがおもな目的で法人カードを作る場合でも、他の機能をあわせて比較してから決めるのがおすすめです。

三井住友ビジネスカード for Owners(クラシック)
EX Gold for Biz S
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
年会費(本会員)
  • 1250円
  • (初年度無料)
  • 2000円
  • (初年度無料)
2万円
国際ブランド
  • ・VISA
  • ・Mastercard
  • ・VISA
  • ・Mastercard
  • ・American Express
ショッピング限度額 150万円 10~300万円 記載なし
キャッシング限度額 0~50万円 10~100万円 0~50万円
キャッシングの返済方法
  • ・リボ払い(元利定額リボルビング方式(残高スライド))
  • ・1回払い
  • ・リボ払い(元利定額リボルビング方式(残高スライド))
  • ・1回払い
  • ・リボ払い(元利定額リボルビング方式(残高スライド))

三井住友ビジネスカード for Owners(クラシック)

年会費 1250円(初年度無料)
国際ブランド VISA・Mastercard
ショッピング限度額 150万円
キャッシング限度額 0~50万円
キャッシング利率(実質年利) 15.0%
キャッシングの返済方法 リボ払い(元利定額方式)

三井住友ビジネスカード for Owners(クラシック)は、満20歳以上の法人代表者や個人事業主を対象とした、三井住友カードのもっともベーシックな法人カードです。

キャッシングの限度額は最大50万円とやや低めですが、プラチナカードにランクアップすれば100万円まで利用可能になります(ただし、あくまで限度額は個別に設定される点に注意が必要です)。

追加カード(パートナー会員)の年会費も400円と手頃なので、従業員にもカードを持たせるかもしれないという方におすすめです。

EX Gold for Biz S(エグゼクティブ ゴールド フォー ビズ エス)

年会費 2000円(初年度無料)
国際ブランド VISA・Mastercard
ショッピング限度額 10~300万円
キャッシング限度額 10~100万円
キャッシング利率(実質年利)
  • 90万まで:18.0%
  • 100万:15.0%
キャッシングの返済方法
  • 1回払い
  • リボ払い(元利定額方式)

オリコが発行するEX Gold for Biz Sは、キャッシング・ショッピングともに限度額が他のカードよりも高めに設定されている点に特徴があります。

また、国内主要空港のラウンジやビジネスに役立つサービス「Visaビジネスオファー」(または「Mastercardビジネスアシスト」)などが付帯されており、コストパフォーマンスに優れています。

セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード

年会費 2万円
国際ブランド American Express
ショッピング限度額 記載なし
キャッシング限度額 0~50万円
キャッシング利率(実質年利) カードごとに異なる
キャッシングの返済方法
  • 1回払い
  • リボ払い(元利定額方式)

セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードは以上の2枚と比べて年会費が高いですが、付帯サービスもその分、充実しています。

「アメリカン・エキスプレス・コネクト」、「ビジネス・アドバンテージ」、「G-Searchデータベースサービス」優待など数多くのメリットがあるので、使いこなせば年会費以上の価値を得られます。

キャッシングの限度額は高くありませんが、あくまでキャッシング機能はいざというときの備えと考え、法人カードとしての充実したサービスに期待する方におすすめです。

この記事のまとめ

法人カードのキャッシングは金利も高めで限度額が少ないため、本格的な資金調達の手段としては利用しにくいといえます。

ただ、法人カードそのものにはメリットが多いので、利用する価値は十分にあります。法人カードに入会するならキャッシングが利用できるものを選んでおくと、いざというときに役立つかもしれません。

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