アントレ  それぞれの「雇われない生き方」

会社のためより、世のため自分のために働く、という選択

それぞれの「雇われない生き方」

松本博明さん

VOL.20香港・中国・東南アジアの日系企業に人材紹介

求ム!日本を変える脱藩者たち

PROFILE

松本博明さん(36歳)
キャリアインテグレーション(株)/中国・香港・東南アジア

大学卒業後、パソナに就職。2003年に香港の人材コンサルティング会社に転職。2006年、分社化する形で独立。人材情報サイト「華南ワークス」を設立するなど、アジア圏にある日系企業に向けて、日本の若者および団塊世代を紹介している。
http://kananworks.com/

8年前からここ香港で働いています。就職した先は社長一人でやってる小さな人材コンサルティング会社。 100万ドルの夜景とも、乱立する超高層ビルとも縁がありませんでした。蒸し暑い倉庫街で、顧客開拓のために毎日飛び込み営業です。ちょうどSARSが流行していた頃でしたから、マスク着用でね。なんでこんな時に?って顔をされましたよ。周りの日本人はみんな帰国していました。でも僕はがむしゃら。怖いものなんてなかった。

 僕は日本を"脱藩"したつもりなんです。窮屈な日本なんか大嫌い。さよなら日本、なんてね。今は180度違います。だって海の外から見る日本は文化も伝統も素晴らしいんですから。それなのに、ニュースを見ると日本の閉塞感は相変わらずみたいで。もう、ほっておけないんです。何だか日本が大好きになってしまった。

学力ゼロのまま日本を飛び出した僕が現地の会社に拾われて、分社化という形で独立までさせてもらった。その経験をこれから海外で働こうとしている日本人のために使うつもりです。今、僕が運営する「華南ワークス」では、中国で働きたい若者を現地の日系企業に紹介しています。いや、若者だけじゃありません。定年を迎えた団塊世代の技術者も増えているんです。定年後は家でゴロゴロ、奥さんに煙たがられながらせっかくの経験を腐らせていた人たちが、生きがいを求めて中国にやってくる。

60歳を越えて海外に渡るなんて、カッコいいですよね。彼らが現地の日系企業のために一肌脱いで、若手の育成に努めてくれれば、企業の業績もあがるはず。かつての僕がそうだったように、日本にいる人たちの多くが日本に無関心です。そんな彼らも、海の外から眺めてみれば日本が大好きになる。日本のために恩返しがしたくなる。そうやって僕みたいな人間が一人でも増えれば、僕はハッピー。日本にとってもきっとハッピー。そうでしょう?

更新日:2012/09/03

取材・文/東雄介 撮影/阪巻正志、片桐 圭、大田未来子、天田幸宏
アントレ2011.夏号「日本を元気にする生き方」より

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