アントレ  それぞれの「雇われない生き方」

会社のためより、世のため自分のために働く、という選択

それぞれの「雇われない生き方」

PROFILE

黒沢一樹さん(35歳)
NPO法人若者就職支援協会/東京都渋谷区

苗字が5回変わるという複雑な家庭環境で育つ。中学卒業後、2度の事業失敗、50社以上の転職を経験。2007年、就職に悩む若者を支援するNPO法人若者就職支援協会を立ち上げた。現在はほかに2つの会社も経営している。著書に『最悪から学ぶ世渡りの強化書』(日本経済新聞出版社)などがある。

VOL.136  ネガをポジに変換!生きづらさ抱える若者を救う

2度の事業失敗。転職50回。「だからこそ」の若者支援

庭環境が複雑なんです。中学から新聞配達、でも稼いだ金は親に取られてしまう。空きびんを集めて売って1日300円、それをきょうだいたちの食事代にしてました。中学を出ると転職50回。ホストもやったしマンションも売った。でも中卒だとサラリーマンも先が見えています。いつかは起業、そう思っていました。

 若者の就職を支援するNPOを立ち上げたのは、人が来ないと嘆いている中小企業と、選り好みをしている若者を引き合わせればお金になるという、単純な動機。でも彼らと接するうち、若者は甘えているわけではないし企業にも問題があるとわかった。お金を取りにくい活動であることもわかったんですが、自分と同じ「生きづらい」若者を助けて社会的価値を生み出す事業にすると決めました。いいことをすればお金はついてくる。実際、講演、執筆などの依頼が続いて、収益になっています。

 「勘違いスイッチ」ってあると思います。凝り固まった「〜できない」を「〜できるかもしれない」に変えるスイッチが。コツは自分の弱みやコンプレックスを人に打ち明けてみること。昔、居酒屋でクダを巻いていたら知らないおじちゃんに「転職50回? すげえな」と言われた。本当はバカにされたのかもしれません。でも僕は「そうか俺はすごいのか!」って勘違いした。実際、こんなやついないんですよね。今年から都の依頼で定時制高校のキャリア教育にかかわっていますが、会議に出ると中卒は僕1人。でも、だから声をかけられたんだと思う。

更新日:2016/2/26

構成・文/東 雄介 撮影/刑部友康、阪巻正志
アントレ2015.秋号 「マイナスからの独立」より

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